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私がシステムエンジニアから大学教員へ進路を変更したときに考えたこと(4)

アイデアを出した後の実証プロセス

 

前回の下記の記事で、アイデア出しの方法について書きましたが、何とかアイデアを出すことができたあとは、そのアイデアで上手くことの証明をする必要が出てきます。そして、それを広く一般に発表していくプロセスになっていきますので、その部分について書きたいと思います。

 

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 研究の場合は、アイデアを出して、そのアイデアが実現可能であることを実際に証明する必要があります。証明の方法は色々ですが、私の研究テーマの場合、私が提案する方法が技術的に実現可能であることを証明するために、簡単なソフトウェアを試作して実証する必要があります。

 

 このプロセスは、システムエンジニア時代に経験した仕事で得た技術的ノウハウを使って比較的簡単にできました。私のテーマは、既存の方法とは考え方が全く違う点が新しいアイデアでしたので、それを実現する方法は、既存の技術の組み合わせで出来ました。

 

従いまして、制約条件・前提条件が決まった範囲で物事を実現するプロセスは、一般的な職業での仕事のプロセスと同じですので、この部分は過去の経験を沢山生かすことができましたので、それ程苦労はしませんでした。

 

 

研究内容を公表するための論文作成

 

 次に行うことは、研究成果の発表です。この部分は、ある意味、プレゼンテーションと同じです。論文を書いて、学会や論文誌(専門分野の雑誌のようなもの)での発表を行っていきます。

 

研究の世界における論文の発表は、自分以外の研究者に論文を読んでもらう査読というプロセスを経て、その論文で説明されている内容が世の中の誰も行っていないオリジナリティがある(新規性)、その内容が世の中に立つ(有効性)、そして、内容が正確に書かれていて同じ手順を踏めば他の人が同じように再現できる(信頼性)の3つの要素を満たしていることをチェックしてもらう必要があります。

 

 つまり、その3点を満した状態で、自分以外の人に正確に研究内容を伝える必要があります。多少の違いはあるものの、自分以外の他の人へのプレゼンテーションという点では一般の仕事と何ら変わらないです。

 

 この部分は、エンジニアの仕事経験の中では、まだ、あまり経験していなかったので、出来るようになるまでは非常に大変でした。大学院の指導教官の先生に何度も何度も添削して頂き、まともな論文が自力で書けるようになるまで、結局、1年くらいかかりました。

 

日頃の社会人の仕事の中でも文章を書くことはあましたが、今思うと、自分では論理的で分かりやすい文章を書いているつもりでしたが、穴だらけの突っ込みどころだらけの文章しか書けていなっかたことを痛切に感じました。非常に良い経験でした。

 

初めての海外経験が1人での国際会議発表

 

 最初に論文が認められたのが、アメリカのシリコンバレーにある学会でしたので、海外で開催される国際会議に発表にいきました。その経験は、それまでの仕事では経験したことがない貴重な経験となりました。

 

 まず、一番大変だった点は、それまで海外旅行にも行ったことがなく、初めての海外の経験が、自分で航空券や宿泊施設の予約などすべての事柄を全部自分で行って、1人でアメリアに行ったことです。

 

 英語の文章を読んだり書いたりするのは、ある程度できたものの、日本人にありがちな英語でのヒアリングや会話の能力が殆どありませんでしたので、現地のホテルにチェックインするまでの旅路が全く初めての経験で、非常に大変でした。

 

 日本から航空機で離陸した瞬間に、冗談ではなく「生きて帰って来られるのかな・・・」と、ある意味覚悟を持ったのを覚えています。しかしながら、それまでに経験したことがないことを経験するのは、自分の幅を広げるのに非常に良いと思います。

 

 今でも、海外に1人で行くことは決して好きではありませんが、何度か経験するうちにある程度の慣れが出てきて、大分ハードルが下がりました。

 

 国際会議での発表は、事前に作成した原稿を読みながら、パワーポイントのスライドを提示しながらの発表でしたが、何とか終了して、航空機が日本の地に着陸した時には、「生きて帰って来られてよかったと心の底から思いました。」

 

 新しい経験をすると、成長した自分を感じることができますが、あの時も、大きく成長して経験の幅を広げることが出来たという充実感がありました。

 

 最近は、そのような経験があまり出来ていないので、また、新しいチャレンジをしたいと思っていまして、このブログが、その第一歩です。

 

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