余程のことがない限りお勧めしない
今の教育体系の中で生きてきた学生の皆さんの場合は、最初の就職では、標準化された大手企業で、仕事の基礎を学ぶ方がよいと、私は考えています。独自性を追求したいと思う若手の皆さんにとっても、最初の型を身に付けることは非常に大切だと考えるからです。
最近は、起業というキーワードが、国主導で浸透させられていきている状況なのですが、それに踊らされていくのも考えものだと思います。当然のことながら、何の実績もない所から起業しても、そう簡単に軌道に乗せることはできないからです。
それよりは、企業に勤めながら、資金を準備し、副業としてトライしてみるというような方針の方がよいのではないかと思っています。
近年の起業ブームは、ビジネスとして起きているので、その人の人生を考えた時には、安易に勧めることはできません。
同様にベンチャーへの就職も危険が一杯
ベンチャー企業への就職も、社会的な風潮の中で格好良いイメージが出来ているので、飛びつきたくなる気持ちも分かりますが、その企業の経営が傾いたり、倒産するリスクも高いので、ある程度の見る目を養った後に、後悔しないと思える場合に飛び込んでいくというやり方がよいと思っています。
そうなった場合に、自分の道を自分で開いていく必要があるので、その覚悟を持てるようになるまで、安定感のある企業の中で、あらゆる経験を積んでいく方がよいと思います。初めての就職では、そのような環境の中での仕事でも、大変と感じることばかりなので、急がば回れの精神で頑張っていく方がよいと思います。
そういった活動の中で、自分が取り組んでみたいと思えるようなものが見つかった時に、ベンチャー企業への就職、副業年の起業、最終的な独立起業へ進むのだと思います。
人生100年時代と言われている今、あせらなくてもチャンスは巡ってくると思いますので、地道な能力開発から始めていき、ワンステップずつチャレンジしていく方がよいと思います。