大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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就活時に大企業か中小企業に迷う時の考え方

就活時にやりたいことは必ずしも本気ではない

 

本当の意味での社会経験がない人が、社会に出て仕事を選ぶことは、本当は、非常に難しいことです。アルバイトなどで働いている場合でも、それは、責任を持たなくてよい働き方なので、社会経験とはいいがたいのが本当の所ではないでしょうか。

 

社会経験がない中で、どうやって仕事を選ぶかというと、推測を元に自分がやりたいと思える仕事を選んでいるということではないでしょうか。就活を控えている皆さんには、その点を意識してもらい、「自分のやりたいこと」に拘りを持ちすぎないようにして頂きたいと思っています。

 

社会に出てから経験を積んで行くと、最初のやりたいと思っていたことから、どんどんと興味が移っていくことが非常に多いので、それを知っておけば、拘りすぎでも意味がないということも分かると思います。

 

むしろ、拘り過ぎることで、経験を積む機会を逃してしまうこともあります。

 

もちろん、就活時にやりたいと思っていた仕事に着けた場合は、幸運なことなので、そこで精一杯頑張ればよいと思います。それで、未来が開かれていけば、それはラッキーなことです。

 

やりたいことに拘らず大手企業でキャリアをスタートするのもよい一手です

 

就活関連のセミナーにおくと、「まずは、やりたいことをはっきりっせましょう」という趣旨のことを言われますが、それではっきりする人は、ごく一部の人たちだと思います。多数の人は、色々迷った挙句に、自分の出来そうなこと、あるいは、得意そうなことを選んでいくというスタンスになっていくと思います。

 

私は、それで何の問題もないと考えています。むしろ、社会経験のない段階では、無理にベンチャー企業や中小企業にいって、自分の希望の仕事につくよりも、最初の修行期間として、大手企業で仕事の基礎を身に着けていくことの方が重要だと思っています。

 

余裕のある大手企業では、長い目で見てくれるので、細かいことからきちんと指導をすることも多いと思います。社会経験のない段階で、裁量権のある立場に立ちたいと思う人もいるかもしれませんが、それでもやっていける人は、ほんの一握りの人達なので、大学まで何不自由なく進んできた人たちにとっては、あまりにもハードルが高すぎるのが実情です。小さなことも満足に出来ない人が大きなことは出来ないのです。

 

非常に地味な話なので、つまらないと感じる人もいるかもしれませんが、地味なことをきちんと積み上げた先に、裁量のある立場で仕事があるのです。

 

20代の若手時代は、積み上げることばかりで明確な成果が見えないことが多いので、精神的にきつくなることもありますが、そこを乗り越えることが出来れば、必ず何かしらのチャンスを得ることが出来て、よいことが待っていると思います。

 

逆に、20代に会社の看板や周りのサポートによって実現したことを自分の実力と勘違いして、積み上げを行ってきていない場合は、キャリアを積むごとに厳しい環境に置かれてしまうケースもあるようです。

 

末広がりのキャリアを目指すのか、線香花火のように最初は華々しくても、尻すぼみになっていくキャリアとするのかは、最終的には自分次第なのではありますが、最初の選択の影響も非常に大きいのではないのかと思います。

 

耳ざわりのよい「ためにならないアドバイス」に耳を貸すのではなく、耳が痛いけれども、ためになるアドバイスを受け入れる度量を持って、大変な時期を、楽しみながら乗り越えて欲しいと思います。