大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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文系のキャリアプラン(概要)

文系でも専門職がある

 

専門職というと、理系の人が就く仕事というイメージがあると思いますが、文系でも沢山の専門職があります。その専門職に関わる資格として、資格を持っていることで開業が可能になる資格と能力の証明となる資格があります。以下のようなものがあります。

 

(資格を持っている人だけが開業が可能になる資格)

弁護士資格、弁理士資格、公認会計士資格、税理士資格、行政書士資格など

 

(資格を持っていることで能力の証明となる資格)

社会保険労務士資格、簿記検定資格、FP資格、中小企業診断士資格など

 

(1)の資格は、取得のハードルが高いですが、資格を持っている人だけが行える独占業務となるので、競争が少ないとされていた資格です。しかしながら、現在では、多数の人が取得している状況になっているものも多くて、以前程の価値はなくなりつつあります。しかしながら、資格が必要のない職種と比べると競争は激しくないと思いますので、自分の頑張り次第では、成功の確率を高くすることが出来るといえるものだと思います。

 

(2)の資格は、持っていても独占業務にはならない位置づけの資格です。したがいまして、資格を持っていなくても、該当する業務を行うことが出来ます。しかしながら、全く知らない第三者の人に対してサービスを提供する際には、その資格を持っていないと不安を感じさせるので、取る人が多いものだといえると思います。

 

文系でも専門職に就くことはできるので、その方向性のキャリアもあり得るということを頭の中において頂けると良いと思います。

 

文系で就くことができる非専門職

 

一方、文系職で資格不要な職種としては、営業・販売職、事務系職種(総務・経理・広報など)、サービス系職種(健康・美容関係、介護関係など)などがあります。これらは、誰でもその職に就くことができますので、就業人数は非常に多くなります。その時の世の中の需要と供給の関係にもよりますが、就業することは難しくなく、就業した後の競争は激しいものになると思われます。

 

一番、競争が激しいと思われるのは、営業職です。就活の時に、営業職の募集人数を見ると、事務系職種の募集人数と比較すると、圧倒的に多い人数になっていると思います。これは、営業職は数字で成果を測定できるシビアな側面がありますので、数字が上げられないと居づらくなって辞めてしまう人が多いからです。その為、初めに沢山の人数を採用しても、一定期間経過後に残る人数が少ないために、それを想定して沢山の人数を募集しているということがあります。

 

逆に、事務系職種は、営業職程のシビアさはないので、個人の頑張り次第では、長期間働くことができる可能性が高い職種であるといえます。そのため、辞めていく人が少ないので、募集人数も少なくなります。

 

その他の職種も、例えば、販売職ですとずっと立ちっぱなしで仕事をすることがある点が大変であると聞きますし、サービス系職種も沢山のお客様に対応するという意味で気疲れする大変な職種であると思います。

 

全体を総合的に考えると、どうしてもやりたい仕事がある人以外は、出来れば事務系職種に就きたいと考える人が多いように思います。現職での就活支援の指導でも、そのように考える人が圧倒的に多いです。

 

文系でも理系職種に就くとこはできる

 

以前、このブログでも書きましたが、文系でも、システムエンジニアやプログラマーなどのIT系職種に就くことが可能です。これらの職種は、人材不足が続いており、理系の学生だけでは足りないこともありますが、システムエンジニアの場合は、お客様とのコミュニケーション能力が重要であるために、文系の人材が活躍しやすい場面があるために、もともと、文系の人材も多く募集・採用しています。

 

また、その他のIT系職種として、最近生まれてきたデータサイエンティストという職種も文系が活躍できる場面があります。データサイエンティストは、いわゆるビックデータを統計情報に加工して、その情報の中から、事業化に結びつく情報を見つけ出して、経営層に提案をするというような仕事です。

 

ビックデータを統計化する部分の技術的な要素が高い部分の仕事は、理系出身の人が活躍する部分となりますが、統計化された情報の中から価値の高い情報を見つけ出して、事業化するなどのアクションに結びつけていく仕事が、文系出身の人が活躍できる仕事と言われています。

 

現在は、そのような人材が圧倒的に不足しているので、希少価値が高くて、収入面でも非常に恵まれる職種になっています。

 

近い将来的にはAIを使いこなす職種が出てきて、やがて主流となる

 

現在、AIがあらゆる産業の中に浸透し始めている状況ですが、今の段階では、人の目に見える部分までは、あまり浸透していません。そのあたりに浸透し始めてくると、文系職の人がAIを活用して業務を遂行するようになってきます。

 

つまり、AIとコミュニケーションを取って活用する能力が重要視されるようになってきます。AIによって自動化された業務の代わりに、人とAIの間に立って仕事をする立場になっていきます。それが、やがて文系職の中で主流になっていくと思われます。

 

そのような状況が目前に迫ってきているので、今の若い世代の人は、AIを活用する能力を磨いていく必要があると思います。

 

私自身、今の仕事場では文系の学生に対する指導を行っているので、この「AIを活用する能力」を向上させるための教育の模索を始めた所です。この5年くらいで、ある程度か区立して、教育を行っていきたいと思っています。