大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

就活ではトヨタ系企業をはじめとする一流企業への就職、転職ではサードドアを開けて新しいキャリアを開くことを目指して頂くサイトです。

AI時代に勝ち残る文系人材

AIは理系人材の専売特許ではない

 

以前、以下の記事で、社会の仕組みがAIやIOT、ビックデータの技術を活用したサイバーフィジカル型のシステムが各産業の中心となり、今の仕組みから大きく変わってきているということを説明しました。

www.shukatsu-omamori.info

 

AIは、その仕組みの中核に位置する技術で、IT技術の中でも複雑な分野で、その中身の仕組みを理解するのは、非常に難しいことです。その部分は、理系人材の専売特許で、AIを作りだして精度を高くしていく役割を主に担います。

 

それ故、理系分野の仕事の中には、この先も有望な職種が多いです。理系分野への適性がある人については、その分野で活躍できるように、進路の選択を進めます。

 

しかしながら、そうはいっても、その理系分野への適性があまりない人にとっては、絶望的な状況が待っているかというと、必ずしもそうではありません。

 

AIやIOT、ビックデータなどの技術を利用する、特に、AIを上手に利用することができる文系人材は、大きな可能性を持っていると言えます。理系人材の苦手分野です。

 

 

AI時代に有望な職種

 

週刊東洋経済の2020年5月16日号のP.70ページ目に記載されている特集記事(AI時代に強味を発揮:10年後に勝ち残る職業)の中で、AI時代に有望な職種は、以下の3種類があると述べられています。

 

(1)職人的な職種(料理人、美容師、介護福祉士など)

(2)人の手を必要とする職種(清掃員・タクシー運転手・配達員など)

(3)AIを活用して専門的能力を発揮する職種(研究者、システムエンジニア、弁護士、医師など)

 

(1)と(2)の職種については、遠い将来、AIが飛躍的に発展を遂げて、ドラえもんのような人型ロボットが登場すると取って変わられる可能性がありますが、AIは、現時点では、そこまでのレベルに到達しておりません。そのため、まだまだ、暫くの間は、人が担う職種のままだと思います。

 

AIのレベルが上がっていっても、サービスの利用者である人と接する部分は、人が担っていく可能性もあるので、アナログ的なサービスについては、人が担い続ける可能性もあります。

 

(3)の職種については、AIとの共存、あるいは、AIの利用が前提の職種であると言えます。研究者やシステムエンジニアは、AIそのものを作り出して、精度を上げていく役割を担う場合もありますし、AIを利用した研究活動や情報システムの構築を行う場合もあります。

 

弁護士や医師のような専門知識を知っていることが大きな価値を持つ職種については、AIにとって代わられる部分もありますが、顧客や患者の信頼を獲得し、AIを上手に活用して医療サービスや弁護士サービスを提供する形になっていくと思われます。

 

その流れにうまく乗った人は、より大きな価値を提供できるようになるので、ますます高い付加価値を持つようになり、流れに乗れない人は、段々と淘汰される方向に進んでいく可能性が高いと思われます。

 

コロナショックにより、IT系企業は新卒採用の人数を増やす可能性もある?

 

ITバブルの崩壊、リーマンショック、コロナショックと、大きな経済的ダメージを受ける事態が発生して、更に、今回のショックは、今後の人々の生活様式を変えてしまう可能性が高いので、その部分が、冒頭で触れた「世の中のサイバーフィジカルシステム化」を促進する可能性が十分にあります。

 

私が、文系の人であっても、適性のある人は、システムエンジニアとなり、IT技術に関する能力を高めていく方向をお勧めする理由がそこにあります。

 

世の中で大きな需要が見込まれる分野は、その分野の企業やそこで働く人に活力をもたらし、ある一定の成果を残せる人材となることが出来れば、収入も上がり、明るいイメージを持って生きていきやすいと思うからです。

 

現時点の状況を見ますと、IT関係の職種の新卒採用の状況は、昨年度までとほとんど変わらない状況に見えますし、場合によっては、このコロナショックを良い人材を獲得するチャンスと考える企業も出てくる可能性もあると思っています。

 

また、AIを活用する文系人材を募集するのは、一般の事業を営む企業が多いと思われますが、現時点で狙ってその仕事に着けるかどうかは、今後のテーマとして、調べていきたいと考えている。

 

AIを活用する企業も出てきていますが、そのような企業の中で、AIを活用して企画やサービス構築を出来る立場に偶然なるというのではなく、意図的に狙ってなれるようなキャリアパスを少し調べながら考えてみたい。