大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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キャリアを開くことということは役割と居場所を見つけること

転職理由は人間関係が第一の理由である

 

様々な所で言われていますが、転職理由の第1位は人間関係です。人間関係が悪化する要因は多数あるので、本質的な転職理由は、人間関係以外にあることも多いと思いますが、人間関係が悪化すると耐えきれなくなり、辞める選択をすることになると考えるのが素直な見方だと思います。

 

人間関係が悪化する本質的な理由として色々なことが考えられると思いますが、会社組織ですので、仕事のアウトプットが出せないことが、人間関係悪化の一番の理由になると思います。仕事のアウトプットがきちんと出せる場合には、退職せずに済むことも多いのではないかと思います。

 

やる気があって頑張っているのに仕事のアウトプットが出せない場合は、適性があまりない仕事に就いているか、自分がその部署での主な役割がはっきりしていないなどの理由が考えられます。適性がない場合は、どうしてもやりたい理由がない限り、転職した方が長期的には良い結果に繋がっていくと思います。

 

仕事場で自分の役割がはっきりしていない場合には、自分からやりたい仕事を提案していき仕事を勝ち取る方法で進めていくことがよいと思います。人間関係があまりに悪化してしまっている場合には仕方がないですが、そうでない限りはいきなり転職を考えることより、事情がある程度分かっている今の職場で部署や会社に貢献できる仕事をしていく方が時間的に早く物事が進みますし、自分も早く結果を出したいと思います。

 

仕事のアウトプットが出せれば居場所ができるので人間関係が好転する可能性もある。

 

プライベートとは違い、会社などの組織の場合は、給料をもらっているので、仕事の成果を出してはじめて居場所が出来るという側面があります。そこが、学生から社会人になるタイミングで大きく変わる点です。

 

これを理解できていないと、最初に人間関係で躓く可能性があります。プライベートの人間関係では、その人の存在そのものを気に入って関係が結ばれることになりますが、仕事の場合は、たとえ人間的に思いやりがあって優しくても、それが仕事の成果に結びつく、あるいは、組織の中の貢献に結びつかないと居場所がなくなってしまうという厳しい側面があります。

 

ここを理解できていれば、例えば、人材教育の仕事させてもらえるように提案したり、仕事の中で他の人をフォローする役割を自ら買って出て、自分の役割を自分で作っていったりして成果として認めて貰える方向に動いていくようにしたりすればよいと思います。

 

この点は、自分自身の人生ですので上司が動いてくれるのを待つのではなく、自分で働きかけを行っていって、少しでも自分で成果を出しやすい仕事をさせてもらうようにしていく方がよいですね。

 

注意点としては、やりたい仕事ではなく、できる仕事をするという発想です。組織の中でやりたい仕事をするということは、その仕事を勝ち取るという発想が必要です。つまり、他の仕事で成果をあげていって自分の存在を他の人に認めてもらい、その上で自ら提案して勝ち取っていくという発想が必要になってきます。

 

最初から自分の望む仕事が出来るという幸運な状況にあればよいですが、それはまれな状況だと思いますので、まずは、今の会社内で実現する可能性を追求して、それが実現不可能となった時に別の環境を求めて転職するという方向性にした方がよいと思います。

 

もし、転職の方向に進む場合でも、それまでの段階で仕事の成果を出していくことになりますので、その成果を元に転職活動が出来るようになります。転職の場合は、ポテンシャル採用となる若い世代以外は、実績重視となりますので、今の会社で実績をあげていくことはどちらの方向に進む場合でも必須の事項となります。