大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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継続が必要か必要でないかは二者択一ではない

継続は必要であるかどうか

 

一般的に言って、日本の場合は、「継続」は良いこととされると思います。私も基本的には、そう思います。自分の好きなことを行っている時には、継続は苦にならないと言われますが、人間ですのでそうではない時もありますよね。そういった時に、「継続」は良いことという価値観を持っていると、少し間を置いたりして再度取り組むことも可能になってきます。また、継続する過程で、様々経験をして、自分の内面に向き合って深い所まで思考するようになってくると思いますので、人間形成のためには、とても良いことだと思います。

 

したがいまして、たとえ趣味の領域であっても、長く取り組むことが出来るものがあれば、それを大切にして継続して取り組んでいくと良いと思います。もちろん、仕事でもOKです。

 

一方で、継続は無意味だとする説もあります。これも、ある意味では、正しいと思います。この考え方は、例えば、仕事の中で新しいチャレンジを行う場面においては、そのような場合が多々必要になることだと思っています。

 

継続が必要だと思っている思考の裏には、それまでに継続してきた経験を無駄にしないという思考があると思います。もちろん、これは良い場面もあるのですが、新しいチャレンジをしている場面では、過去の経験に縛られる可能性があるということなので、「継続」をある意味否定して行動を変えていくことも必要になってきます。

 

起業家の方などは、常に、このような思考で行動していることが多いように思いますが、会社にお勤めのサラリーマンの方でも、必要なことであると思っています。

 

継続が必要な時は人間形成や専門知識等の深堀する場面です。

 

継続が必要な場面として、まず、人間形成の場面があると先程お話をしました。物事を継続する場合、やりはじめの頃のような新鮮な刺激や高揚感は薄れていきますので、気分の乗らないことも出てくると思います。趣味のような楽しいはずのことでも、その時の心の状態や体の状態などにより、そうなってしまうこともあると思います。趣味の場合は、やらないという選択も良いとは思いますが、仕事の場合はそうはいきませんよね。

 

そのような場合は、「人間形成の修行」と位置付けて頑張ると良いと思います。理想的には、自分のやりたい仕事をやって全くストレスなく楽しく仕事が出来れば良いとは思いますが、そのような人は、ごく一部の人でしょう。そうでない人が殆どなので、自分にプラスになっていく考え方として、「修行」の概念を持っていると良いと思います。その「修行」の内容は、自分をコントロールすることです。

 

次に、趣味や仕事でも何かを継続していると、専門知識を深堀していくことになってくると思いますが、これは、継続することが必須です。面白くて楽しい結果として「継続」することがベストなのは間違いないですが、現実問題として、100%、そのような状況になるのは難しいです。しかしながら、だからと言って、継続には意味がないと言っていると、結局、何も身につかずに、人生が良くなっていかない可能性が高いです。

 

何がなんでも、「継続」とは言いませんが、せっかく取り組むのであれば、ある一定期間は、細かいことを言わずに取り組んでみると、面白さが分かったりすることもあると思います。

 

もちろん、今、楽しくて仕方がないことがあるのであれば、それを継続していけば良いと思いますが、そのようなものがなければ、色々な理屈を言って何もしない時間を継続するよりは、何も考えずに目の前のことを創意工夫して継続していく方が、よりよい人生に繋がっていく可能性が高いと思います。

 

継続が必要ではない時は短期的に成果を出す時である

 

継続が必要ではない場合は、今この瞬間、あるいは、短期間で成果を出したい場合です。継続して成果が出続ける場合は、そのまま継続していけば良いのですが、社会環境などの自分の外部の環境が変わって、成果が出なくなってきた時は、自分の考え方を変える必要がありますので、今までの継続が通用しない状況です。

 

そのような時は、当然ながら継続は必要ありません。むしろ、継続することで悪くなる可能性があるので、新しい知識や考え方を元に、行動の内容を変えていく必要があります。この時に足を引っ張るのが、「せっかくここまで頑張ったのでもう少しやってみよう」という思考です。継続した方が良いのかどうかは、自分の外部の環境の状況を見極めて判断する必要があるので難しい面がありますが、継続しない方がよい場面も確かに存在すると思います。

 

その際、重要なのは、長期的に良い方向へ進めることが出来る方向で、行動を変えていく必要があるということです。短期的な成果を出す場面でも、長期的なことも考えながら、行動を変えていくことで、長期の発展が望めます。