大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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選択肢を増やす勉強が自由な思考を生んで人生を変えることにつながる

選択肢を増やす勉強が社会人にとって必要な勉強

 

社会人になった後に必要な勉強は、学生の頃に勉強していたような、いわゆる知識を習得するような勉強だけではありません。資格取得を目的とする場合は、そのような勉強になると思いますが、自分の視点を増やして、沢山の選択肢を見つけ出すことが出来るようになるための勉強が必要です。

 

では、選択肢を沢山見つけることが出来るようになるためには、一体、何を勉強すればよいでしょうか?

 

色々あるとは思いますが、「物事の概念」を勉強することが一番重要だと思います。

 

概念の勉強とはどのようなものか?

 

IT分野に関する勉強をしていって、例えば、システムエンジニアという職種について調べていった時に、「情報システムの要件定義・設計・開発・導入後の保守や運用サポート等を行う職種」であるというようなことが分かってきます。

 

そして、「要件定義」から始める一連の工程について、各工程で実施する内容を詳細に調べていくような行動を取る場合もあると思います。これは、いわゆる専門知識の勉強です。もちろん、専門知識の勉強も必要であることには間違いないですが、これは、仕事の中でも十分に行えるものだと思います。

 

短期間で専門知識を習得しないといけない場合は、専門知識の勉強をプライベートの時間で行うこともあるでしょう。それはそれで、必要性があるので、よいと思います。

 

しかしながら、社会人になって、是非してほしい勉強は、そこではありません。

 

先程の例で言えば、「要件定義から始まる一連の工程」は、少し調べたり考えたりすれば、全部自分で出来るものではないということが分かると思います。そして、プログラム開発をプログラマーに委託し、ネットワーク環境の構築をネットワークエンジニアに委託することで、プロジェクト全体を上手く回していくことがシステムエンジニアの仕事なのだなと分かると思います。

 

そうすると、全ての専門知識を細部まで習得していく必要はなく、各種専門のエンジニアの人に仕事をお願いすることが出来る、つまり、仕事内容の会話を行えるぐらいの専門知識があれば、最低限の仕事は出来るようになるので、まずは、幅広い全体の知識を習得することが最優先であると分かってきたりします。

 

社会人になって勉強して欲しいのは、このような部分、つまり、「概念」を押さえる勉強なのです。このような勉強を、自分の仕事以外の分野についても行っていくことで、世の中の仕組みを勉強していくと非常に良いと思います。

 

見出し:概念の勉強が役に立つのは、どのような場面か?

 

このような概念を知ることで、仕事の中のあらゆる場面で効果を発揮します。

 

例えば、分かりやすい身近な場面では、規模の大小に関わらずに新規の仕事を立ちあげる場合に、概念を常に意識して仕事をしてきた人の場合は、それまでに学んだ概念を応用することで、立ち上げていくことができると思います。

 

例えば、私自身の過去の例をあげますと、初めて授業を実施する前に準備作業を行っていた時のことです。それまでに授業の経験がありませんでしたので、最初は、自分の経験を元に大量のコマ数の内容を準備しようと考えましたが、準備時間があまりなかったので、すぐに不可能だと悟りました。

 

そこで、学生の趣向とレベルを考えて、適切な書籍・資料を探して、各回の講義で説明する内容を大まかに割り振ってスライドに落とし込みながら、授業のストーリーを考えていきました。そして、その中で、自分の経験を元に話せる内容をトピックスとして盛り込んでいきました。

 

次に、学生の理解を深める演習も出来る限り盛り込んでいくようにもしました。更には、毎回、アンケートを取って、改善して欲しい点を随時改善していき、授業の冒頭で質問にも丁寧に答えていきました。

 

その結果、短期間の準備での初めての授業にも関わらず、学生の授業評価アンケートで高評価を得ることができました。これは、概念を常に考えて仕事をしてきた成果の表れでした。

 

上司の指示を鵜呑みにして、仕事の枝葉の部分だけを見て仕事をしてきた場合には、このような大きな変化に、短時間で対応することは出来なかったと思います。

 

社会の仕組みが見えてくると、仕事のその一部なので、上の視点、つまり、俯瞰した物事の見方が出来るようになってきますので、全く違ってきます。キャリアを積むということは、そういうことが出来るようになるということかもしれませんね!