大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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企業が自前で人材育成を行う理由

企業と大学の間の断絶

 

企業と大学の間の断絶は、どちらが悪いとかいう問題ではなく、企業と大学双方にお互いの立ち位置を理解できる人材がほとんどいないことが原因です。これは、構造的な問題ですので、解決することがなかなか難しい問題ではあります。

 

しかしながら、逆に、これを解決できるようであれば、相当大きな成果が見込めるので、個人的には、是非、解決していきたいと考えておりまし、解決できると思っております。

 

それには、まず、私が現在行っている大学側での教育の成果を認めて貰う必要があります。それが出来てはじめて、企業からの協力が得られるのではないかと考えています。本来は、どちら側から変わってもよいのですが、まずは、自分の方から変わったということを示すしかないということだと思います。

 

企業と大学と教育の共創が行えるようになると、ある意味、大学教育におけるパラダイムのシフトが起きるので、日本の変革につながることだと考えています。

 

企業も本心では大学での教育を望んでいる

 

企業側も、好きで人材育成を一から行っているという訳ではなりません。卒業後に入社して、即戦力で使える人材であれば、それに越したことはないと思います。

 

このように話すと、大学の就職予備校化ということを言いだす人がいるのですが、そもそも、学部レベルで研究的な内容を扱う大学など殆どなく、教育大学であれば、ほぼ全員に近い学生が社会に出ていく訳なので、社会で使える人材の育成の視点は必ず入る必要があると思います。

 

日本は、2元論や分野を区切る最適化思考が好きなので、このような議論をする人が非常に多いのですが、例えば、実践的な内容と学術的な内容を両方同時に教えることもできる訳なので、固定観念を捨ててこの問題について考えて欲しいと思います。

 

また、研究レベルの学術の学びは、固定観念を払拭する効果もありますので、数年働いた後に博士課程で研究するということも、その後の仕事の中で起こせる変革を考えると、よい教育効果ですが、企業側が持つ偏見により、それを活用できない日本の現状は、非常にもったいないことだと思います。

 

固定観念を捨てることで、いくらでも変革の種は転がっているのです。