大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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教育をビジネスとみてもよいか

事業が継続できるようにするまではビジネスの側面

 

国立大学や大手企業がバックについている私立大学のように、ある程度の寄付が毎年確保できていて、学生からの学費の金額を少ない金額に設定できる所は、ビジネス的要素が少なくなりますが、そうでない私立大学は、学生が入学する所までは、ビジネス的要素が多分にあります。

 

そのため、ビジネス的マインドを持った人の力を借りることは非常に重要です。教育をビジネスということを表現すると、眉を顰めるかもしれませんが、継続性は非常に重要なので、そこをないがしろにすることはできません。

 

しかしながら、入学後は、出来るだけビジネス色を薄めて、学生がどのようにすれば伸びるのか、どうしたら生きていく力をつけることができるか、を徹底して追及していくということになります。ここも、ぶれてはいけない価値の本質です。

 

ですので、教育を完全なビジネスとして見ている場合は、大学の経営は難しいと思います。利益率の高い産業は他にいくらでもありますので、そちらをやった方がよいと思います。教育は、幼児教育から始まって、大学、あるいは、社会人教育も、本質は、個人や企業などの組織が生きていく力、つまり、社会や顧客に対して価値を提供する力を付けていくことが第一義的には、必要であるからです。

 

保護者の方も、そこが一番求めている点であると思います。

 

もちろん、それ以外の社会を維持させていくための、例えば、SDGsのような教育も軽視する訳ではありません。

 

学生とその周囲の人々や組織など所属する組織や地域を幸せにする

 

教育の目的は、学生とその周囲の人々や組織など所属する組織や地域を幸せにすることです。それが、生きる力です。個人だけの力では、できませんので、周囲と協力する力が必要です。

 

但し、それには、自分で物事の本質を考えて、自分一人でも行動できる力が必要です。こここが日本人は弱いです。専門的な能力をつけていくことは、日本人は非常に得意であると思いますが、それを社会に発揮させる上で最初に必要となってくる個の力が非常に弱いために、最終的なビジネスまでたどり着けないことが多いのではないかと、私は理解しています。

 

そこを重要視し、まずは、自分の人生やキャリアを考えるところから始める必要があると思いますが、その時に重要なのは、働くということはどういうことなのかを、出来るだけ早い時期に体感し、大きな刺激を受けておく必要があるのではないかと思います。