大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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新しい大学は大学らしくない大学がいい

大学生経験しかない人が語る大学論

 

大学生として授業を受けたことしかない人が大学論を語っているのを見ることがありますが、結局の所は、具体的な提案がなく、表層のイメージで大学を語っていることが多いです。何事もそうですが、自分が実際に教えたり運営したりする経験がないことは、単なる表層のイメージや言葉遊びなので、結局、掘り下げて考えることができないことが原因です。批判のための批判に終始していることが多いです。

 

私自身は、既存の大学が社会から必要とされていない側面が確かにあると、大学で働きながら認識していますが、逆に、大学生の期間に、もっと多岐にわたる経験をさせてあげることが出来れば、成長曲線を急激に上げることもできると思っております。

 

このようにいうと、色々と批判的な事も言われると思いますが、赤ちゃんや幼少の頃には、誰もが持っていた成長意欲、楽しみながらできないことにチャレンジしていき、出来るようになっていくことを楽しむ人としての在り方を、社会人になる前の最後の期間で思いだして欲しいと思うことがよくあります。

 

日本の場合、何かを論じる時に2元論になることが多いですが、大学論も同じで、その際には、大学が悪いとか、学生が悪いとか、何かに責任を求める発想が殆どです。しかしながら、そうではなく、常に変わり続ける大学を志向することで、時代の半歩先・一歩先のことを学べる大学を作り、良いとか悪いとか議論することではなく、もっと生産的な視点で語るようにしたいと考えています。

 

大学らしくない大学

 

大学らしくない大学は、既存の大学とは一線を画す大学であるということです。そこに、固定観念は必要ありません。もっというと、イノベーションがあるとかないとかという発想も固定観念なので、必要ありません。どれだけ学生が成長し、その後の人生が良いものになるかという視点が最も重要で、それをどうやってある程度のコストの範囲で実現するのかということだと思います。

 

従いまして、大学が良いとか悪いとか、学生が良いとか悪いとか、考えたり話したりすることは殆ど意味がある作業ではありません。

 

現在の日本の大学生が置かれた環境は、大変な側面がかなりありますので、出来るだけ配慮をすることが必要で、成長に直結する学びや経験をする時間をどれだけ増やせるかがポイントだと思います。そこを極限まで追求していくことが、大学らしくない新しい大学に繋がっていくのだと思います。

 

その結果、人生の転換期に大学で学びなおす人が増えてくると非常に良いということだと思います。運営出来る収入がないと大学の事業が継続できないですが、単なるビジネスでもないので、志のある人と一緒に新しい大学を作っていきたいと思っています。