大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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マズローの欲求5段階説

キャリアや将来の仕事を考える

 

キャリアや将来の仕事を考える時には、自分がマズローの欲求5段説のどこのステージに位置しているかを確認した方がよいと思います。この説は、非常に説得力があり、基本中の基本であるために、納得のいくことが非常に多いからです。

 

すると、今の段階で重視すべきこと、次の段階へ行くには、どのような学びをすればよいかということを理解できるからです。こういった指針となるものは、他にもありますが、長い時間を経ても残っているものだからこそ、普遍的な価値が存在するのだと思います。

 

一方、学生はどうかというと、多くの人は、この5段階に入る前の、いわば「0段階」に位置する人が非常に多いです。これは、日本の学生の置かれた環境や特殊な教育体系の中に組み込まれているが故に発生するということなので、個人個人が悪いという訳ではありません。

 

ですので、学生、特に、社会へ出ていく直前の段階の人たちについては、まずは、最初のだ1段階や第2段階のイメージをある程度持って貰うことが重要です。ここの重要性を認識しないまま、知識や専門技術の教育を行っても、やる気が持てずに何となく勉強して、最低限、単位を取得して終わりになってしまいます。私自身がそうであったので、その気持ちは良く分かります。

 

文理型の教育の有効性

 

このようなことを考えていくと、文理型の有効性が良く理解できるようになってきます。文理型の学びの特徴は、普段の生活に結びつきやすい文系領域の学びを先行させて、その中で理系領域の学びの必要性を理解していくことで、理系領域の学びも行っていけるようにするというような点です。

 

これは非常に理にかなったことです。人間だれしも、必要性のないことは、なかなか着手せずにやがて忘れ去ってしまうと思います。理系領域のことが最初から好きで学んでいくということであればよいのですが、その割合は少ないのが現状です。

 

先進国においては、文系50%理系50%で、資源に乏しい小国では、理系の割合が70%近くにもなる国もあります。これば、侵略されないように、世界の中で常に目立っておく必要があり、テクノロジーの優位性を持つことで、それを実現するというようなことが原因だそうです。

 

日本の場合も本来はそうである方がよいので、国策として文理型を推進していく方がよいと思います。その点を認識してかどうか分からないですが、文理型を進めるような政策も出てきているようです。

 

私は、大学の領域の中でそれも実現したいと考えていますが、10~20年後には、いわゆる文系の学部の標準的な考え方になってくると思います。それを先取りし、例えば、バーチャルの技術を活用し、地方の大学へ安い費用で提供することも、社会貢献の一つの在り方です。