大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

就活ではトヨタ系企業をはじめとする一流企業への就職、転職ではサードドアを開けて新しいキャリアを開くことを目指して頂くサイトです。

プロフェッショナルへ一直線の勉強とは?

記憶と理解は相乗効果をもたらす

 

詰め込み勉強を批判する風潮もありますが、ある面で詰め込みを行わないと理解が進みません。学校の勉強でも、社会人になってからの勉強でも全く同じことです。また、理論と実践の場合でも、理論をある程度理解しないで実践した段階では、単に意味を考えずに実践しているだけなので、ただなんとなく実践しているだけになってしまいます。

 

全く何の記憶もない状態では、全く何も理解できないので、最初は軽い短期的な記憶をする作業を行いながら、うっすらとした理解をすることを行っていくと思います。この段階では、理解は自分勝手な都合のよい理解をすることも多く、記憶することが中心で、記憶するために理解をするというような感じになっているでしょう。

 

このように、記憶と理解を同時並列的に行っていく作業を行うことで、物事の本質を理解できるようになっていくのです。無意味な暗記を大量に行うことは、特別な能力を持った人でないとできないので、通常の人の場合であれば、大量に記憶出来たということは、その分だけ、理解も進んでいると考えてよいと思われます。

 

その時に、「記憶」に焦点を当てるのか、「理解」に焦点を当てるのかということになりますが、大抵の人は、記憶することに意識を強く置いた方が、理解も進むように思います。頭の中に記憶が全く定着していないと、毎回、その記憶を自分の頭の中にインプットすることばかりにエネルギーが割かれることになるので、毎回、同じような勉強を最初からしているような形になってしまうでしょう。

 

ある程度記憶が定着していれば、勉強内容を読み返した時に、理解していない部分を中心に理解をするような形での勉強が可能となるため、前回よりは一段階掘り下げた勉強が出来るようになるでしょう。

 

復習は内容を変えるとよい

 

例えば、IT関係の勉強であれば、理論的な勉強と、プログラミングのような形で実現するための勉強と2種類の勉強があると思います。そして、それぞれの勉強も、記憶中心の勉強と理解中心の勉強があると思います。

 

まず、最初は、理論的な勉強を記憶中心で行うことになりますが、その復習としては、出来るだけ短期間で、記憶した内容を何も見ずに紙に書き出してみて、書き出せなかったことを再度記憶しなおすという形での勉強になるでしょう。これを一通り、ざっと全部の範囲行ってみるとよいです。これは、苦痛を伴う作業なので、「鉄は熱いうちに打て!」ということで、出来れば、まとまった休みがとれる時に、集中的に短期間で実施するとよいでしょう。

 

それから、その次の段階では、プログラミングの記憶中心の勉強をするとよいです。いくつか理由がありますが、プログラミングのような実現フェーズの勉強は、直接的に役立つので、モティベーションが高いので熱が入りやすく、大量の内容でも比較的楽にこなせるためです。理論の勉強をざっとした段階の後に行うことで、このプログラムコードは、この理論の部分の話だなというように、無味乾燥なプログラムコードも頭の中に入りやすいからです。この時に、理論の復習もある程度出来ることになります。

 

また、プログラムの勉強をすると、スキルが向上した感覚を得られるので、スキルアップしている安心感も出てきます。理論の勉強中は、そのような感覚が得られにくいので、このタイミングで、そのような実感を掴んでおくことで、その後の勉強の意義を強く実感できると思います。

 

その後は、理論の勉強に戻り、時間をかけて、理解中心の勉強を行うとよいです。この段階になると、ある程度は記憶が定着してきているので、分かる用語や概念が大分増えているので、その上の段階である理解に焦点をあてた勉強が行えるようになってきています。

 

この段階の勉強になると、非常に楽しいものになってくるので、苦しさや大変さをあまり感じなくなり、非常に楽しく勉強出来るようになっています。この段階になるまでの勉強を、出来るだけ短期間でやり切ってしまうことで、長期的な勉強が可能になっていくと思います。習慣になるのです。この段階になると、この領域の専門家となっていく素地が出来てきたと考えてよいでしょう。

 

そして、最終段階として、プログラムを丁寧に打ちながら、何故そのプログラムコードを打つのかを味わいながら丁寧に打っていくことで、大幅なスキルの向上が見込めると思います。理論と実践の部分を同時に掘り下げながら、丁寧な復習もできるのです。ここまでやれば、基礎力が十分ついてきているので、応用的な勉強も独学で進めていけるようになってくるでしょう。

 

勉強の方法や内容を変えながら、復習の方法・内容も変えていくことで効果的な勉強が出来るようになります。こうなってくると、勉強を勉強と思わずに、まるで空気を吸うような感覚で、やらないと気持ちが悪く、ある意味一日のウォーミングアップのような形で、一番頭の働く時間に短時間だけれども非常に効果的な勉強を継続できるようになるでしょう。プロフェショナルへ一直線となります。