大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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統計的なものの見方は大きな成果・効果を生む方法

統計的ものの見方≠機械的な視点

 

統計的なものの見方の印象は、数字で人や物事を切り捨てることにつながる機械的な視点に繋がると思われそうなので、冷たいものの見方と思われるかもしれません。しかしながら、少し統計の基礎を勉強してみると、実は、そうではないという印象を受けます。

 

統計の世界では、平均の差という考え方があり、差があるかどうかを統計的に調べるということをします。一方で、極端な数値を「外れ値」と呼び、その外れ値が全体に対する影響をなるべく起こさないような考え方でデータ処理をしようとします。

 

つまり、数値で表現されたデータを元に、人間の目ではすぐに分からないような関係性を明らかにしようとするものだと理解できます。つまり、より効果の高い方法を模索するための一つの手法が統計というものだと理解出来てきます。

 

私も、データサイエンスの勉強をする中で、統計の勉強を進めていますが、ある程度勉強を進めるとそのようなことが実感として持てるようになってきました。これは、意外な感覚でした。

 

しかも、平均値を元にした処理を行うことが多いので、世の中の現象の中で高い確率で発生するけれども、人間の視点から見ると見えにくいものや事柄をあぶり出すことが出来るということなのです。

 

外れ値として扱われるものは、特徴の際立ったものである可能性がある

 

一方、統計的処理をすると、統計的にめったに起こらない現象、もしくは、外れ値を明確に認識することになります。これも、実は、特徴の際立った事柄や人・モノなどを発見することに繋がるという認識を持つことが出来れば、大きな可能性につながることだと言えるとおもいます。

 

このあたりは、統計を武器として使う人の生き方や人間性、世界観にもよると思いますが、一度、こういった認識を持っておけば、その後は、このような考え方を取ることが出来るでしょう。統計だけではなく、理系的な発想を冷たい発想と捉えられる場合もあると思いますが、実は、それは、理系的な発想をツールとして使う人の側の問題なのです。

 

統計的発想を含む理系的発想は、目的とその達成方法、問題点とその改善方法を直視して、仮説・検証を繰り返しながら論理的に進めていくので、精神的な負荷が高くなるのですが、それを乗り越えた時には、大きな成果・効果を生むことができる前向きな発想なのです。この点を、統計の勉強を進める中で再確認しました。

 

このような発想で物事を進めていくことが出来れば、人生を開きやすくなるので、最終的には、人にとってやさしい考え方であるともいえると思います。「良薬口に苦し」です!!