大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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自分の立ち位置を考えることで新しい展開が待っている

自分の立ち位置とはどういうことか?

 

同じ職種の仕事をしていても、会社が違ったり、働く業界が違ったりすることで、上手くいったり、いかなかったりすることが十分あり得ます。場合によっては、働く土地(大都市・地方・外国)が変わることでも、大きく結果が変わることもあるということです。

 

例えば、同じ営業の仕事をしていたとしても、会社や業界が変われば売る商品が変わるし、一緒に働く上司や同僚も変わります。多くの人は、上司や同僚との関係の影響を受けるので、それが良くなることは、給料などの諸条件よりも、人によっては、重要なことかもしれあません。その結果、毎日楽しく充実感を持って働けるようになれば、充実した人生に繋がっていきますので、とてもよいことだと思います。

 

 

また、長年働いていた技術者の人は、自分の技術が陳腐化してきて時代に追いつかなくなってきても、例えば、発展途上国に持って行った時には、非常に大きな価値を持つこともありえます。その土地の人々に受け入れられて、発展に貢献することが出来れば、人生の最後の仕事としては、とても価値があることかもしれません。

 

自分の能力や知識、技術などを積み上げていってのばしていくことも重要ですが、それを活かす場所を考えることも、成果という意味では、大きな要素になってくるのです。

 

立ち位置を変えることとで新しい展開が待っている

 

このような観点で、自分の立ち位置を変える場合には、その後に、新しい展開が待っていることがあります。同じ職種の仕事で、違う場所に行けば、その場所の都合で異なる役割が出てきたりします。その役割が、今まで経験したことがないものであれば、一時は大変かもしれませんが、その経験により新しい能力が身につき、それにより、新しい展開が開けてきます。

 

個人的な経験で恐縮ですが、私は、キャリアのスタートをシステムエンジニアとして開始しました。その経験をしながら、大学院に入って博士号をとり、大学の教員の道へ入りました。情報分野の大学教員ですので、専門性の意味では同じ領域ですが、職種や働く場所が変わりましたので、仕事の中の役割も大きく変化しました。

 

例えば、エンジニアの頃は沢山の人の前で話す経験もなかったのですが、教員になれば、その機会は沢山あります。エンジニアの頃には、自分には無理だと思っていたことですが、今では、特に苦手意識を持たずに、出来るようになりました。また、現在所属する大学では、話かけてくる学生の皆さんが非常に多いので、強制的に話す訓練にもなっています。

 

もともと、人と話すことが多くなかった性格ですが、人並みには話せるようにはなってきました。そのことで、新しい方向性へ向かって踏み出すことも出来るようになってきています。専門分野の知識や経験を深めていくようなことは、もともと苦にならないものでしたが、それを使って、周りに貢献する部分で、大きな進歩があったと思います。

 

今現時点の心境としては、個人の能力を上げる下積み期間が終わり、より広い世界でのチャレンジが始まったという認識をしています。もちろん、新しいチャレンジをするので、新しい知識を身につけるようなことはこれからも続きますが、それが中心的なものではなくなってきています。

 

今回のチャレンジは、自分以外の人の協力を得ながら、これまでには考えたこともなかった大きな規模のチャレンジになっていくと思います。その最初の小さな芽が出始めている段階ですので、それを大切にして、大きな流れを生み出していきたいと考えています。