大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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エントリーシートにテクニックは必要ない!

エントリーシートは読み手の立場に立って書くことが重要です!

 

エントリーシートは、当然ですが、読む相手の人がいます。その人に如何に読みやすく、分かりやすい文章を書けるかどうかが1番重要であると思っています。そういった文章を書けることが、相手の立場に立って仕事をしていける人だと思って貰える材料となります。

 

学生までの間は、自分がどのように考えるかが重要なことだと思っていると思いますが、仕事の場面では、それを受け取る相手にとって役に立つものである必要があります。そのように価値観の転換を図れるかが、社会人として仕事をして成果を出していける分岐点となります。

 

この価値観の転換が図られないと、どれだけ頑張っても根本的な所が違っているので、成果となって表れない状況になってしまいます。この点が、1番重要なので、そこをお伝えしておきたいと思います。

 

実際、私の担当学生の皆さんに対しては、エントリーシートの校正をしていく時に、テクニック的なことは殆ど言っていません。その代わり、「読み手の立場に立つ」ことを繰り返し何度も指導していきます。

 

読み手にとって、興味を引く点や疑問に思う点はどのようなものなのかを、繰り返し何度も指摘しています。

 

最初のうちは、エントリーシートの1つの項目を仕上げるのに、かなりの時間がかかるようですが、そこで、細かいテクニック的なことを色々言ってしまうと、そういった所にばかり気を取られるので、あまり良い結果になりません。

 

「読み手にとって読みやすい文章」は、どのような文章であるのかを、つまり、何をどの様にどの程度の細かさまで書けばよいのかを、自分で掘り下げて考えて貰うことを重視します。私の役割としては、その文章を読んで質問する、あるいは、不足している要素を指摘することで、文章を私が考えることは一切しておりません。

 

その代わり、校正を行う期間を十分にとり、1年がかりで就活本番前のエントリーシートの下準備を終えるようにしています。十分期間を取って、試行錯誤してもらうので、自分で文章を組み立てることが出来るようになっており、面接対策にもなっています。

 

細かいテクニック的なことよりも、十分に考え込まれて推敲が十分に行われた文章を、分かりやすく書いて伝えることができれば読み手にもよく伝わりますので、書類選考の突破率は飛躍的に上昇します。人によっては、全部通る人も出てきます。

 

文系職の場合、書き方がすばらしければ新卒時の就活では採用になる!

 

 このように言い切ってしまうと語弊があるかもしれませんが、ある程度までの水準の企業の場合、そういえると思います。もちろん、面接が最重要ですが、エントリーシートが上手く書けない状態だと、面接も同じ様な結果になる可能性が高いです。書けないことは、話せない可能性が高いです。

 

 私の担当学生の皆さんの場合、最近は、文武両道のような形で、勉強とそれ以外の活動をかなり頑張ってきた人が増えてきていますが、少し前までは、普通に学業とアルバイトだけやっていたというタイプの人も沢山いました。

 

 そのようなタイプの人でも、エントリーシートの出来が素晴らしければ、普通にある程度の水準の良い企業に採用になっていきます。

 

文系職の場合、理工系の職種とは違い、高いコミュニケーション能力が必要となってきますが、エントリーシートの校正・推敲の過程で、だんだんとと相手の立場にたって物事を考えることが当たり前になってきますので、もともと高いコミュニケーション能力に磨きがかかってくるのだと思います

 

そのような意味で、他の応募者と比較しても、相手に配慮する形での的確な受け答えが出来るようになり、好印象を与えることができるのだと思います。

 

仕事の現場では、TPOに適した言動が必要になってきますので、安心して仕事を任せることが出来るようになるという評価を得られるのだと思います。

 

また、新卒の採用の時点では、ガクチカなどの学生などの実績もエントリーシートに書いていくのではありますが、その実績自体は、それ程、重視はされていないのではないかと思っています。

 

何も活動した実績がないのは問題ですが、他の人と同じような活動実績しかなくても、エントリーシートの書き方と面接の受け答えが良ければ、それだけで採用になります。大手企業でも、それは同じです。

 

就活関連の事業に従事されている方たちの場合、仕事の立場として、細かい具体的なテクニックを含めて様々なことを話されると思いますが、私の就活指導の中で得た実感としては、そのようなものです。

 

学生時代の実績で評価されるのは、長期間頑張りぬいたという継続力や、問題や課題を乗り越えた時に必要とされる試行錯誤する能力などです。何かしらの競技でインターハイにいったからといって、その競技成績が評価されるという訳ではありません。

 

そのような実績を下手に持ってしまって勘違いしてしまうよりは、特別な実績がない方がむしろ良い場合も沢山みてきています。

 

固定観念を持たずに重要であると思う点に集中し、真正面から取り組んでいく方が、結局は、よい企業から内定を頂き、その時期も早くなってくると思います。