大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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自分のキャリアを考える上で知っておくべき重要な2つの視点・観点

自分のキャリアを考える上で、「自分のやりたいこと」を考えることも重要ではありますが、それと同じぐらい重要なことがあります。

それは、「自分のやりたいことが、世の中からどれくらい必要とされているのか」という点です。つまり、「現時点でどのくらい需要があるかどうか」、更には、「将来的にその需要が多くなっていくか」ということです。

この2つの観点で、自分のキャリアを考えていく必要があります。

「自分のやりたいこと」が、世の中から必要されない仕事では、お金を稼ぐことができないので、資産家で働く必要がない人以外は、生きていくことができません。

逆に、「世の中からの需要」が沢山あっても、全く何の興味も沸かない分野の仕事でも、結局は、長続きせずに、仕事を辞めてしまうことになってしまいます。

この2つの点のバランスをある程度良い状態にしておくことが、長期的なキャリアを考える上で非常に重要な点です。

 

「自分のやりたいこと」が、新卒の学生の時点で明確になっている人は、実は、それ程多くありません。例えば、医者や弁護士のような専門職などは、非常にイメージしやすい職業なので、「自分のやりたいこと」だと思えやすいですが、競争率が非常に高いので、そう簡単に就くことはできません。世の中には、そのような職業ばかりではないので、新卒の学生にはイメージしづらく、その結果として、新卒の時点では、「自分のやりたいことがない」となる人も非常に多いです。ごく自然な流れです。

キャリアをある程度積んだ社会人の場合は、既に世の中に出て働き、「仕事をする」ということの意味もある程度理解出来ており、また、自分が、何が得意で、何が不得意なのかをある程度分かっているので、「自分のやりたいこと」を考えやすくなります。

このように考えると、「自分のやりたいこと」は、初めから「そこにあるもの」ではなく、キャリアを重ねる中で、自分がよい成果・結果を出せることと密接に関係するのではないかと思います。つまり、得意なことは、よい成果・結果が出しやすく、次のチャンスも生まれやすくなるので、自分の気持ちも明るくなり、「これが自分のやりたいことだ!」だと思えるようになるのではないかということです

新卒の学生の人の場合は、実際には、仕事をしている訳ではないので、「自分のやりたいこと」を見つけるのが難しいです。そこでオススメなのは、自分の中で「苦にならないこと」を探してみるということです。例えば、「人と話す」「文章を書く」「黙々と作業をする」「整理をする」「客観的に分析する」ことなどです。このような「楽しいとまではいかないけれども、苦にならないこと」を探して、そのような自分の資質を活かせる仕事を探すかという視点を持つことが良いのではないかと思います。

 

次に、「世の中から需要がある仕事」についてですが、これは、お金を稼ぐことが出来るかどうかという視点です。新卒の学生の人は、あまりピンとこないかもしれませんが、どこかの会社に入って給料を頂くということは、その会社に勤める社員の人がお客さんのために仕事をした結果、そのお客さんから対価(お金)を会社に支払ってもらって、その中の一部を自分の給料として貰うとうことです。「自分がしたいこと」かどうかの視点ではなく、「お客様のためになるかどうか」という視点です。

学生の間は、基本的には、自分の視点からしか物事を見ないことが多いと思います。私自身もそうでした。そういった状況ですので、社会人になって一番初めに気づく必要があるのは、自分以外の相手の視点で物事を考えて、相手が必要とすることを提供していくということの重要性に気づくことです。そして、「自分の得意なこと」、あるいは、「苦にならないこと」を活かして、世の中の需要に対して貢献をしていく道を探すと、自分の人生が良い方向に向かっていくと思います。

社会人である程度キャリアを積んだ人に関しては、仕事がどのようなものなのかをある程度理解できていると思いますので、これまでに自分が積み重ねた実績の中で、開発された能力があると思いますので、それをバージョンアップさせて、少し大きなビジョンを自分の中で掲げて、そのビジョン実現のために、その能力を活かしていくことが重要です。このような考え方・行動の仕方が出来れば、毎日の仕事の中で、充実感を持って活動していけると思います。

 

この2つの視点で、キャリアを常に考え続けて、小さなステップアップを続けて自分の人生を良い方向に導き、自分の周りによい影響を与えられる人になっていってください!