企業側も大学生側も実際に踏み出してみると案外できそうだと思える
企業と大学の間の溝は、長年の社会課題のようなもので、何故か分からないですが、そこに思い切り手を突っ込んだ人がいなかった領域です。表層的な形で企業が参加する形の教育は、所々で行われているのですが、大学の教員がファシリテーターとして参加し、企業社員と学生がプロジェクトを作って活動するのは、企業側の反応をみていると、最初は及び腰な面がありました。
しかしながら、いざ、対面で話をしてみると、お互いに楽しい感じになっていましたので、この分なら、上手くいくと思えました。もちろん、細かい問題や課題は沢山出てくると思いますが、そこは、学生からの話を別の場所で聞いてみて、私が調整することで解決できると思います。
これを大学の授業に組み込む場合には、実施の曜日と時間帯を固定しないといけない点や、不足の事態が出てくるので、進捗が思わしくない場合を想定してどのようにシラバスを書くかなどの課題が出てきますが、そこも色々なアイデアを出してクリアする方向で進めて行こうと思っています。
プロジェクト活動で得るものは非常に多い
プロジェクト活動の形態で教育を行うのには、非常に得るものが多いです。特に、自ら動かさないと、何も進まないということを体験するのが、非常に良いです。企業などで働く人の中でも、このような経験をせずに、ルーティーンの仕事しかしたことがない人もいますが、そのような場合には、自発的に行動する機会がないので、成長スピードが低いままで放置されてしまう可能性が高いです。
また、自分たちでビジョンを掲げて、他の人を巻き込みながら、何もなかった所から形を作り出していく点も、非常によい経験となります。大小の程度差はあれ、この経験を一度でもすると、実現しそうに思えない難易度の高いことでも、試行錯誤しながら進めて行くことで、実際に実現できると思えるので、はたから見ると、困難に負けずに進んでいける強い人に見られると思います。本人としては、当事者として解像度の高い見方をしているので、ある程度の見通しが見えているため、そうでもないと思いますが。。
また、多くの人に働きかけて動かしていく経験も出来る点も非常によいです。人を動かす立場の人が、如何に色々なことを考え、多大な労力を費やしていることが分かると思います。この点は、自分がリーダーではない立場の時にも効果を発揮します。リーダーの考えていることがある程度理解できるようになるために、リーダーの負荷を減らす形で、プロジェクト全体の進捗を見ながら、自発的に仕事を進めることができるようになります。リーダーからすると、放っておいても大丈夫で、他の部分に集中できるので、結果としてプロジェクトのアウトプットが各段に良くなってくるという形になります。
逆にいうと、そういう形で動けるようになると、評価される人材になるということになります。そう評価されると、ある程度の自由が手に入りますので、その中で、自分で試行錯誤できるようになり、それが仕事の面白さとなるのです。
仕事とは、義務感いっぱいでやっていると、つらいもの苦しいものになりますが、自分で決めて動ける部分が少しでもあると、それが楽しさに変わり、やがて、楽しむためにするものという感覚になり、そうなればしめたものです。
人生の中で多くの時間を費やす仕事が楽しくなってきたら、プライベートの楽しみの時間と合わせて、常に楽しい時間ばかりということになります。
皆さんなら、どっちがよいでしょうか?少し、お考えください!