大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

就活ではトヨタ系企業をはじめとする一流企業への就職、転職ではサードドアを開けて新しいキャリアを開くことを目指して頂くサイトです。

新たな領域の獲得に挑む:大学院の意義

大学院という非日常の世界でのトレーニング

 

大学院というと、難しいことを学ぶ所だという意識を持つ人が多いと思いますが、必ずしもそうではありません。もちろん、専門知識の学びが出来る所ではありますが、それよりも、掘り下げて考えることによる思考力の獲得という面も見逃してはなりません。

 

日常の世界では、試行錯誤出来る程スケージュールに余裕がなく、何かしらの結果を出す工程に時間を使いがちです。日常生活でもそうですし、仕事の場面でそうだと思います。もちろん、それも大切なことではありますが、そればかりだと、その時点で持っている能力のみで出来ることを行うという形にならざるを得ず、いずれ、時代に取り残されてしまうようになっていく可能性が高いです。

 

その為、定期的に何らかの専門知識の獲得と、それに関係する領域について深堀して考えてみる時間を取っていくことが非常に大切になります。その領域は、今、自分が取り組んでいる領域以外の所の方が、自己成長という観点からすると、得るものが大きくなると思います。

 

キャリア構築は異なる領域の掛け算がよい

 

同じ領域を深堀していって、新しいことをするのは、例えば、研究の世界であれば当たり前に行われることで、それももちろん良いと思います。

 

しかしながら、キャリアの構築の観点からすると、それがよいとは限りません。ある領域でトップレベルの成果を出して行くのは、非常に多くの時間を費やす必要があり、非常に大変なことであります。そこで、異なる領域を掛け合わせて、新しい領域を作るという発想で取り組むことで、比較的短期間でトップレベルに立つことも可能になってきます。

 

ある領域でトップレベルに立つには、属する組織のバックボーンを活用するなどしていく必要も出てきますので、誰にでもその環境がある訳ではありません。人生は有限なので、その環境がない場合には、自分で新たな領域を作る方がよいかもしれません。

 

大学院を活用すると、自分が既に持っている領域以外の掛け合わせるための新しい領域の知識・思考力・経験などを短期間である程度獲得することができるし、また、その能力を学位という形である程度担保してくれるので、他の人にアピールする際のよい材料にもなります。

 

お金と時間を投資して、あらたな領域を獲得することが、大学院に入学して学ぶ意義だと思います。