浪花節からの脱却
浪花節的な考え方も、人間として良い点でもあるとは思います。しかしながら、いつまでのその考え方だけでは、成長がなく、物事を達成していける能力を獲得することはできません。その理由は、浪花節的な考え方だけだと、自分自身の成長が導きだせないからです。この点を実感してない人も多いのではないかと思います。
冷静に判断を下すことが、人間的に冷たいというイメージをお持ちの方もいるとは思いますが、冷静な考え・行動の裏には、高いモティベーションが隠されている場合が多いです。むしろ、そうでないと、冷静に考えて行動することができません。
冷静に考えて行動するということは、自分の苦手な事であっても、試行錯誤して乗り越える必要がある場合が多く、それが自分の成長に繋がっていくという側面があり、それは、高いモティベーションなしには出来ないことだからです。
また、高い成果を出すことを目的とする場合は、長期間物事を継続する必要もある場合が多く、その過程では、困難な場面も出てくると思いますので、モティベーションが低い場合には、それを乗り越えていくことも出来なくなってしまいます。
浪花節的な思考・行動から脱却するということは、そのような意味です。
どうやって浪花節から脱却するのか?
浪花節的な思考を取っている時には、感情に基づく思考形態をとっていることが多いので、感情で判断するということではなく、客観的思考に基づいて判断するという形に、思考の様式を変える必要が最初にあります。思考の後に、行動が来る訳なので、ます、その点を留意しておく必要があります。
客観的思考は、良い面の評価と良くない面の評価を行う形になるので、よくない面の評価を行う際に係る精神的なストレスに対処する必要があります。よくない面の評価を行う時には、自分が見たくない箇所を直視する訳なので、マイナスの感情が引き起こされてしまうことが多いです。その為に強く意識しておくことは、よくない面は課題の発掘であり、それを改善・克服することで、大きな成果に結びつく可能性があるということです。これを強く意識しておくことで、マイナスの感情に負けずに、客観的思考をとることできます。
更に、この客観的思考で導き出した内容のプラス面に焦点を当ててモティベーションを最大化して、同時にマイナス面のリスクヘッジを行いながら、高い確率で実現することに結び付けていくことを行っていきます。そして、失敗した場合の損害を見積り、それを許容できる範囲でのチャレンジならば、チャレンジしていきます。
この手の話になると、2元論が分かりやすいのですが、現実の中で2元論的に行動していくと大変な状況になってしまうこともあると思いますので、実際には、プラス方向へのチャレンジとマイナスに対するリスクヘッジをミックスする方法をとり、失敗しても立ち直れるような範囲のチャレンジとした方がよいです。
もちろん、これが難しい本当の意味でのチャレンジをリスクヘッジが出来ない形で行う必要がある場面もあるとは思いますので、その時は、全力で達成する方向に動いていくしかありません。ただ、そのような場面は、一生の中でも、そう何度も訪れる訳ではないと思います。私自身も、一度しかありませんでした。