大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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無から有を作り出す場合は人を巻き込む調整力も必要

調整は妥協ではない

 

無から有を生み出そうとする場合は、多数のトライ&エラーを繰り返すことになるために、一人で全てを行うことは難しいです。その為、中核となる部分以外のことは、専門家の協力を得て、お願いする方がよいと思います。

 

しかしながら、最初は、「ないないづくし」のためにお願いする費用もありません。そこでビジョンを見せながら実現するプロセスを見せていき、成果報酬の形で費用を支払う形にならざるをえないでしょう。

 

それには、こまやかな調整能力も必要となります。実現するプロセスをある程度継続的に説明していき、有言実行の形を見せていくことで実現可能性を見せて、参加する時間や労力を投資する意欲を引き出していく必要があります。

 

自発的に自燃型で行動する人はそれほど多くなく、意欲を引き出すために、物事を適切に伝えることも、意欲を引き出すことが必要です。その為の調整力も必要です。

 

但し、注意点は妥協をする訳ではないということです。調整力というと、利害関係者の平均値の所に妥協点を置いて考えると思われがちですが、それは、単に当事者能力を失った調整方法となってしまいます。

 

本当の意味での調整力は、目的達成のためにどうしても必要な重要ポイントは妥協せずに、それほど重要ではない点については妥協しながら進めていくということです。理論的に考えていくと全ての要素が重要ポイントに思ってしまいがちですが、それは稀なことなので、実行するプロセスの中で、本当に重要なポイントを見極めていく必要があります。当事者意識・能力を失ってしまうと、そういった意識も無くなってしまうので、単なる人間関係の調整となってしまいます。

 

そうなると、結果的には、どう考えても良いとは思えない方法で実行することになってしまいます。その結果、プロジェクトは頓挫するでしょう。

 

本当の意味での調整は非常に大変なことなのですが、プロジェクトの成功によってもたらされる有形・無形のリターンを明確に意識することで、そのような苦労も楽しみと感じることも可能だと思います。