自分で新しい局面を開くには最初のプロセスを短期間で集中的に行うとよい
私自身も含め、人間は弱い生き物なので、毎日一定時間物事長期間に渡り実施することは非常に難しいです。特に、新しいことを始めた初期の頃は、そのことに対する自分の知識や能力がないので、ほんの少しの躓きで、活動をやめてしまう結果になってしまいがちです。
人の気持ちはいい加減なものなので、やる気があったことでも、その気持ちは期間が経つごとに段々と失われることが多いので、気持ちに左右されないで継続できるように短期間である一定の水準まで到達することが大切になってきます。
社会人になると長期の休みが取れなくなりますのでなかなか難しい所ではありますが、例えば、お盆の期間や年末年始の期間などに数日間有給休暇を付け足して、1週間程の期間を確保して、そこで、集中的に取り組んでみるとよいでしょう。
その時には、全てを排して、そのことに集中してみるのです。朝起きてから、寝るまでの殆どの時間を費やしてやってみるのです。社会人になると、そのような頑張り方をする機会が減ってしまうので、大変とは感じながらも、それだけ頑張れていることに対する爽快感が心の中に芽生えてきます。
1週間あると、どんなことでも、その入門レベルのことは一通り体験することが出来て、そのことに関する全体像が見えるようになってきます。全体像が見えると、その後の活動の効果が見えやすく、モティベーションに頼らずに、その活動を続けられるようになってきます。
最初の一番挫折しやすい期間を、短期間で乗り越えるのです。これが重要な点です。
今回のコロナ禍の中でバージョンアップを果たした人もいる
今回のコロナ禍は非常に大きな出来事で、不幸にも亡くなってしまったり、大きな後遺症に苦しむことになった人にとっては大変なことであるので、そこを軽視するつもりは全くありません。一方で、リモートワークで通勤時間が削減された場合や休業になってしまった場合には、それまでには得られなかった時間を得ることになった人も多いでしょう。
ここで先程のように自分に対する投資を行った人は、ピンチをチャンスに変える発想をお持ちの人だと思います。自分ではどうにもならない状況があった時に、それを逆手にとって、有効な使い方をしていく人は、サバイバル能力の高い、本当の意味で前向きな人です。
私自身は、空いた時間をデータサイエンスやAIの勉強に宛てある程度のことは理解できるようになりました。それが、今後の研究や教育などの大学の中での活動はもとより、大学外での活動にも大きな効果を与えることが明確に見えてきているので、今後も、この流れを加速させて行こうと思っております。特に、今年度中、つまり、来年の3月までは、先送り出来る事柄は全て先送りにして集中的なインプット期間にします。
十数年前に修士課程を飛ばして働きながら博士課程に入学して劇的に人生を変化させた時と同じように、この2~3年で、もう一度劇的な変化をさせたいと考えています。本年度がその1年目の位置づけです。
博士課程に入学した時は自分の能力を深堀する形での劇的な変化でしたが、今回は、今までに獲得した能力や色々な場所での経験を元に、それを横に広げて世の中に問うていくというような感じの変化なので、苦しいというよりは、むしろ、刺激があって楽しいというような変化です。(体力的な問題もあるので限界はありますが。)
集中的な投資をせずに変化させられるのが一番簡単ではありますが、それ程世の中は甘くはないので、覚悟を決めて自分の知らない領域に踏み込んでいきたいと思います。
変化の乏しい人生は、陳腐化する価値と共に苦しくなる人生です。既得権益化した場所にいる人以外は、この点を強く認識して、常に変化を求め、変化することを日常にすることで、最終的な安定に繋がることを覚えておいて頂けるとよいかと思います。