コネも手段の一つではあるので行きたい会社の場合は使うのも別に悪くはない
就活で、「親や親戚などの会社の偉い人のコネを使って会社に入社するのはよいのか?」という質問を受けることはあります。この質問には、幾つもの観点が含まれています。
- 法律には触れるのか?
- 道義的に良いのか?
- 将来の自分にとって良い結果に繋がるのか?
- 罪悪感を持つこともありそうだか、その点はどうか?
などの観点です。
(1)については、民間企業においては、法的には特に問題はないと思います。法律の専門家ではありませんので、細かい具体的な法律のことは分かっていませんが、コネ入社が法律に触れたというような報道を見たことはありませんので、おそらく大丈夫だと思います。(ご心配の場合は、専門家に確認して頂ければと思います。)
(2)については、色々な考え方があるとは思いますが、個人的には、問題はないと思います。社会に出ると、他の人の紹介でビジネスに繋がることも多々ありますので、それもコネには違いありません。むしろ、入社してからが大切になると思います。コネで入社したとしても、採用してよかったと言われるように会社の役に立つことが大切です。
(3)については、コネによる入社によって得られるデメリットをどのように考えるかによってくると思います。コネで入社した場合には、自分の入社に尽力してくれた人のいうことには、基本的には縛られる形になるので、場合によっては、窮屈な思いをすることになる可能性があります。また、就職活動自体が、社会人になるトレーニングとしての効果もありますので、そのトレーニングを積んでいない状態で入社することになるので、他の人よりも一歩で送れる可能性もあると思います。楽をして入社することになる分、デメリットも発生してくる可能性が高くなってしまいます。
(4)については、個人の心の問題なので何とも言えない所がありますが、(2)で触れましたように、社会に出て仕事をするようになると、人と人との関係を元にビジネスが進んでいく側面もありますので、その一つと考えれば、それほど罪悪感を持たなくてもよいかと思います。
コネ入社する場合は、どのような点に気を付けるべきか?
コネ入社する場合は、社内の影響力を持った人に守られる形になるので、その人との関係がおかしくならない限りにおいては、楽な会社生活を送ることが出来ると思います。
しかしながら、それに気づかずに自分の力と思い込んで、言いたいことを言ってやりたいようになっていると、後で、大変な目にあることも考えられます。
また、通常の採用試験を受けて入社した人のような大変な新人の頃の下積み生活を送らないで済む場合には、社会人として必要なマナーや忍耐力、その他の人間力を身につける機会が得られずに、後々苦労することになってしまう可能性もあります。
賢い人の場合は、そのような点を見抜いて対応できるかもしれませんが、通常では、なかなかそのようにはできません。その機会を得られないことが、長期的に見ると非常に大きなデメリットであると思います。
特に、総合的な人間力については、社会経験の中で培われるものだと思いますので、会社以外の場で身につける意識を持っておくことが必須のような気がします。
コネ入社も、失うものがありますので、その点を意識しておく必要はあると思います。