大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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就活の時点では社会貢献を考えなくても問題ありません

仕事は自分のためにすることでよい

 

就活で仕事選びをする時に、社会貢献的な理想の高い考え方を元に仕事を選ばなくてはならないと思っている人もいると思いますが、無理にそのように考える必要はありません。

 

マズローを欲求五段階説の第1~2段階においては、人は、安心して生活をするための衣食住の欲求を満たすように行動するというような話になっています。これが、社会人の最初の数年間に該当する話で、仕事を始めて出来るようになり、安定した生活が出来るようになるまでの期間に該当することになると思います。

 

この時期は、自分の能力開発を行う時期で、自分以外の他の人や組織へ貢献することを考える余裕もなく、そのレベルに到達していないので、ひたすら自分のために働く期間となってきます。これはこれで当然の話です。

 

従いまして、正社員の仕事の経験がない新卒の段階で、無理に社会貢献的なことを考える必要もなく、身の丈にあった考え方で問題ないと思います。

 

自分の為に働く中で、他の人や組織との関りの中から、それらに貢献したいという気持ちが自然と湧いてくるのだと思います。

 

一方、初めから他者貢献を意識して、他の人のサポートをしたいという人もいると思います。この考え方自体を否定する気持ちはありませんが、自分のことを飛ばして他への貢献から入ると、自分を大切にしないという発想になりかねないので、少し危うさを感じます。

 

また、同時に、自分の人生に対して当事者意識を持って考えていない可能性もありますので、セルフコントロールが出来ない危険性も感じます。

 

自分のために働くことを突き詰めて考えると他者貢献に行きつく

 

自分のために働くことを突き詰めると、自分の行動の結果を受け取る他の人や組織がありますので、どのような結果を出せばよいのか、相手のことを考えていくことになります。この考え方に至る前の自分の世界の中であれこれ悩んでいる段階では、まだ、つきつめて考えていないといってよいでしょう。

 

そうして、相手が望む、あるいは、気づいてはいないけれども潜在的に望んでいると思われる結果を出すことが仕事の本質だと気づくと思います。それに気づくと、自分の世界の中だけであれこれ悩むことに意味がないことに気が付くと思います。これが社会人として働くことの本質です。この本質を満たした上で、個人のやりがいや充実感などを追及していくことになると思います。

 

但し、自分の世界であれこれ考えるプロセスを経て、その本質に気づかないと、何か問題が発生した時に、その本質を忘れて行動してしまうことがあると思います。従いまして、このプロセスの中で、自分の気持ちや考え方を一旦おいておき、相手の望む結果を出すことに集中することが仕事なのであるということに気が付いておくとよいと思います。

 

最初から相手に奉仕する考え方だと、このプロセスを経ることがないので、仕事の本質を理解していない可能性があり、そのような場合、上手く行かなくなると、行動がブレていくいく可能性があると思います。