大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

就活ではトヨタ系企業をはじめとする一流企業への就職、転職ではサードドアを開けて新しいキャリアを開くことを目指して頂くサイトです。

自律性が備わってはじめて 真の協調性を備えることができる

 

自律性と協調性は対立するものではない

 

自律性は、自ら試行錯誤しながら行動していく性質といえると思います。それに対して、協調性は、周囲と協調しながら大きな目的・目標を実現していくために必要となる性質だと思います。どちらも、大きな目的・目標を実現するためには、必須の性質です。

 

この2つの性質は、一見対立する性質に見えるので同時に備えることが出来ない・難しい性質のように見えますが、同時にある程度のレベルで備えることができるものだと思います。

 

自律性が高い状態だと自分が物事の推進を主導することが出来ると思いますが、自律性が高すぎると周囲のことが目に入らずに結果的に失敗する可能性も高くなってしまいます。自律性が高すぎる場合は、結果的に協調性が低くなってしまう場合が多いと思いますので、その点が問題となります。

 

逆に、協調性が高い状態だと、まず、周囲の状況を見て、問題がなさそうな場合に自分が思っている行動をとるというような流れになると思います。物事の種類によっては、このような流れで行った方が良い場合もあると思います。

 

しかしながら、このような流れで行動するばかりでは、自分の自律性の部分が抑制されつづけて、次第に自律性が低い状態が当たりまえになってしまいます。それが長期間続くと、習慣化されるので、自分の性質となっていってしまいます。習慣化されると、思考停止の状態に陥り、一旦そうなると、現状維持思考が常となります。これが非常に大きな問題となってしまいます。

 

案外、周囲の人は自分のことを気にしていないので、意識的に自分が思ったことを少しずつ実行していってしいき、自律性を高い状態に保ち続けることが必要だと思います。

 

自律性も協調性も、もともとはある程度の水準で全ての人に備わっているものだと思いますので、その性質を常に意識して、その性質を活性化させるような方向で行動していくようにすることが大切だと思います。

 

周囲に配慮しながら、つまり、協調性の高い状態に自分を保ちながらも、自分の思う行動を取っていくことも出来るので、その方法を具体的に探すことが大切になってくると思います。

 

自律性と協調性は対立する性質ではなく、やり方によっては相乗効果を出すことも可能になると思いますので、どちらか片一方の性質に偏らないように意識することが大切です。

 

協調的行動に逃げ込まないで自律的に行動する中で協調性を身につけるべき

 

自律的な思考・行動を行うことは、ある意味勇気がいることです。自分発で物事を進めると、上手くいかなかった時に責任追及される場合も可能性としてはありえますし、足を引っ張られるようなこともあり得ます。

 

その為、特に組織の中で働く場合には、協調的な思考・行動に終始し、自分を守ることだけに意識が向きがちです。キャリアが浅い場合は、特に、どうしてもそうなりがちです。

 

協調的な行動だけを行っていれば、自分で考えを深めたりすることもなく、また、自分が傷ついたりすることもなく、大過なく過ごすことが出来ると思えるので、そのような行動に出るのでしょう。

 

しかしながら、自分の能力を大きく開発する場合には、自発的・自律的な行動が必要になってきます。協調的な行動に終始していては、能力開発のスピードが遅くなり、キャリアの年数が長くなればなるほど、相対的な能力低下に見舞われることになります。この点が、後々、キャリアの行き詰まりをもたらすことになる場合が多いと思われます。

 

したがいまして、自分なりの歩幅で良いので、自律的な行動を取り続けて、能力開発を続けていくことが必須のことだと思います。

 

その上で、自分の自律的な行動の抑制要因とならないように、周囲との協調を心がけなら、出来るだけ摩擦の少ない形で、自分の行動を進めていくことが出来るようにしていくことが一番良いことだと思います。これが、真の協調性だと思います。

 

組織の中で働いていると、自分の思うようにならないことも出てきますが、少しスパンを長く考えて、自分の想いを実現する道を探る方が、長期的にはよい結果をもたらすことになると思います。

 

もともと、私自身はせっかちな方なので、この点は常に意識しており、キャリアを積んで行く過程で、その術をある程度身につけることが出来たと思います。