大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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就活の時に考慮したいのは長期的に自分の人生をどうしたいかという点です

就活の本番期になると、とにかく早く内定が欲しくなる

 

就活の本番期になると、当然ではありますが、まず、最初の内定を早く欲しいという気持ちになってきます。私が指導する学生の皆さんを見ていても、そう痛感します。これは無理もありません。

 

就活は未経験なので、とにかく不安な気持ちが強くなってきて、早く0→1の状態にしたいということだと思います。0だったものが1になると、非常に安心感が出てきます。

 

就活を始める前の心境を、就職活動を終えて学生の皆さんにインタビューしてみると、「内定を1つもえられないのではないかと思っていました。」とか、「就職できないと思っていました。」というようなコメントばかりになりますが、「1つ内定を得ることができると、かなり安心した。」というコメントになります。

 

それまでの人生の中で、結果がどうなるか分からないチャレンジの経験が非常に少ない人が多いので、不安の中で活動を続ける経験があまりなく、不安に押しつぶされそうな感じになってしまうことが多いのです。

 

そうなってくると、どの会社でもよいので早く内定を得て、就活を終了したいという心境になってきます。人生経験が浅いと、どうしてもそうなってしまいます。

 

長期的に自分の人生をどうしたいか考えると焦る気持ちに抑えがきくようになる

 

そのような心境になってきた時には、少し落ち着いて、長期的に自分の人生をどうしたいか考えてみましょう。すると、少し心境が変わってきます。

 

内定を早期に得ること自体は、確かに精神を安定させる効果がありますので、非常に望ましいことです。しかしながら、「とにかく内定を!」という気持ちが強すぎると、思考停止の状態になってきますので、逆に内定を得にくくなってしまいます。

 

そこで、自分の人生をどうしたいのかという形で長期的な思考をしてみると、冷静になることが出来て俯瞰した物事の見方を少し出来るようになります。

 

そうすると、今焦ってあまり深く考えずに行先の会社を決めてしまうよりも、長期的に働くことが出来る会社を探して入社する方がよいという思考になり、少し腰を据えて就活を進めることが出来るようになってきます。

 

このような思考を出来るようになると、落ち着いた態度になり、それが面接等の選考プロセスに良い影響を与えることに繋がり、結果として内定を得やすい状態になってきます。

 

長期的思考に基づく選択が好ましい理由

 

長期的思考がよいのは、冷静になって自分の将来の方向性を考えるので、今、身につけるべきことを考えるようになる点です。

 

将来の目標も考えるようになるので、現時点の自分の能力で出来ることではなく、その目標を達成するための計画を立てて、必要な能力も養成するという考え方になっていきます。この点が非常によいです。

 

短期的な視点の場合は、現時点の能力で実現可能なことを実行するという考え方になってしまうので、選択の範囲が狭まってしまいます。もちろん、成果を刈り取るという点では、そのような考え方で行動する場面も出てくるのですが、それだけだと、自分の能力や人間性も向上せずに、現状維持を続けることになってしまいます。

 

したがいまして、例えば、入社後、5年後に自分がどのようになっていたいのかを考えてみて、そのために就活ではどのような形で頑張っていくのかを考えてみてください。

 

例えば、「5年後には、営業でトップの成績を上げることができるようになる。」と思うならば、就活もある意味自分を売り込んでいく営業活動なので、内定を10個とり、自分の大学から入社することが困難な企業の内定を取るという意識の持ちかたを持てるようになります。

 

単に「1社内定を貰えればよい。」という考え方と比べると、明らかに視座が高くなり、行動の質も量も各段に増えると思います。

 

長期視点で考えると、このような考え方や行動が自然と出来るようになってきます。10~20年先のイメージが持ちにくいというのでしたら、3~5年でも全く問題ないと思います。目標が変わっても良いので、現時点の目標を考えてみると、楽しくもあるので、よいと思いますよ!