大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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目的を実現するためには「効果」を意識するとよい

効率と効果の違い

 

「効率」と「効果」は一文字違いですが、全く内容は異なります。効率は、ある目的を出来るだけ少ない工数・手順で達成するプロセスのありかたのことです。プロセスのありかたなので、目的ではありません。

 

効率が良いことは、ある面では非常に大きなメリットになります。同じ目的で、工数が3分の1になれば、もともと要していた工数と同じ工数で、約3倍のことを行えるようになるということです。1回しかトライできなかった所が、3回トライできるようになるということです。これは、非常に大きなことです。

 

まだ、人生の目的がはっきりしていない段階では、効率を追求し、他の人の数倍の仕事量をこなすことを目標に頑張ってみるのもよいと思います。目的がはっきりしないので、頑張らないという発想より、沢山の経験を積めることになるので、成長の度合いが全く違ってきます。

 

そうこうしながら働いていくうちに、人生の目的、つまり、天職の輪郭がうっすらと見えてくるようになってきますので、そうなると、また、違うステージに立つことになります。

 

効率は、手段であるので目的にはならないですが、多くのトライを行える時間的余裕を得ることが出来るので、その点が非常によいことだと思います。

 

一方、効果は、行動の結果として出てくる成果の大きさ・度合いのことです。例えば、チラシ配りの仕事をしている時に、何も考えずに順番に近くの家から配るのと、チラシで宣伝するサービスや商品の内容に合いそうな家庭が多くありそうな地域を探して配るのでは、結果は大きく変わると思います。

 

同じ時間のチラシ配りでも、問い合わせ件数で考えると、前者が2~3件で、者が20~30件ということもあると思います。工夫次第で、成果が大きく変わってきます。効率を重視するだけだと、結果を最大化する工夫が生まれにくくなりますので、行動の効果を考えるようにすると、工夫することが当たり前になってきます。

 

このように効率と効果は全く違う内容のことですが、効率によりトライする時間的余裕を生み出しながら、最大の効果を狙って、色々な工夫をしながらトライしていくという形で併用することで、大きな成果をあげるように持っていくとよいと思います。

 

効率と効果を活用して活動するエネルギーの源は目的の設定です。

 

効率と効果を追求することは重要なことではありますが、これは、あくまで手段なので、これを追求するだけの人生だと、疲れ切ってしまいかねません。もちろん、これらを追求して仕事をしていく過程で、仕事の成果が出て、お礼を言われたりすれば、うれしい気持ちになったりすることもあると思いますので、よいこともあるでしょう。

 

しかしながら、目的がはっきりしていない状態というのは、活動のエネルギーがあまり湧いてこない状態になることが多いです。明確な目的がないと、その目的を達成するための行動が生まれないので、行動するということに対して、面倒だとか、そんなことしても意味がないというような感情が生まれやすいのです。

 

人生の本当の目的は、なかなか分かるものではありませんが、その時点での仮の目的でも構いませんので、よく考えて目的を設定した方がよいと思います。

 

目的にも粒度がありますので、最初から大きな目的ではなくても構いません。今年一年で、達成する目的でも構いません。目的がある状態であることが重要なことだと思います。

 

そして、その目的が達成される頃になると、次の目的が見えてくると思いますので、その目的の達成に向けて活動を行っていけばよいと思います。

 

そのような形でトライしていくと、目的の大きさが段々と大きくなり、その分、活動エネルギーも大きくなります。また、目的も明確なものになってくるので、行動に迷いがなくなってきます。

 

目的が大きくなってくると、必然的に社会との結びつきが出てくるものになってくると思います。社会というのは、自分以外の人や組織などを指しますので、自分以外の人などに貢献するというような気持ちになってくると思います。

 

最初に設定した目的は小さくても、徐々に大きくなり、他者貢献に繋がっていくのだと思います。民間企業での仕事においても、単に売上を上げることだけではなく、他者貢献的な要素が入ってくることによって、更なる業績の向上につながっていく可能性も十分にあるのだと思います。