大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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専門用語を使わないことが信頼を得るポイントかもしれません

専門家同士の話以外で専門用語を使う時の心境

 

専門家同士でその分野に関する話をする場合には、専門用語を使った方が話が早くて間違いのない会話が出来ると思いますので、その場合は、専門用語を使った方がよいと思います。

 

自分の仕事で専門家以外の人と話をする場面では、極力専門用語を使わないようにして、専門用語を使わざるを得ない場合は、その説明をきちんと行う必要があります。相手が理解できないことを説明しても、何の意味もないからです。

 

相手に分からない話をしていると、その相手は時間の無駄と感じることもあり、場合によっては、不快感を持つことも十分にあり得ます。そのため、極力回避した方がよいです。

 

一方、自分の仕事で専門家以外の人と話をする場面で専門用語を使う人の心境を考えてみると、一番大きな理由は、自分の力不足を隠したいという不安が根底にあるのではないかと思います。専門用語を使って話せば、知識や経験が十分にあると相手に思って貰えると考えて、そのようにしているのだと思います。

 

これは逆効果です。専門用語を使って自分の知識不足や理解不足を、逆に、相手に伝えてしまうことになってしまいます。特に、話す相手が、経験豊かなキャリアを積んだ人の場合は、なおさらです。

 

専門用語を使う自分に気づいた時にすべきこと

 

このような状況に自分がある場合は、一刻も早く、自分が説明する内容を掘り下げて調べなおして、まず、自分が十分に理解する必要があります。逆にいうと、これが、仕事の場面における事前準備です。

 

このブログの中で、何事も事前準備が重要であるとお伝えしていますが、一つ一つの場面で、この事前準備を十分に行っていくことが、まだ、実力がついていない若手世代では特に重要なことだと思います。

 

仕事の中で掘り下げた調査が出来ない場合には、自己学習のテーマとしてでも、調査をして理解を深めていく方がよいです。これは、投資的な思考・行動の一例でもあります。

 

目先の結果だけを追う場合には、他の人に聞いて要領よく相手の前で話すことさえ出来ればよいのですが、この方法が通用するのは、20歳代までの若手の期間だけです。30歳代以降は、そもそも聞く相手が段々といなくなってしまうので、このような方法でいつまでも乗り切っていけることはありません。

 

もっと言うと、自分がまず相手に提供できる知識や経験を持っていないと、相手から貰うことが出来ないという点を理解しておいた方がよいです。

 

若手の年代では、キャリアを積んだ人が色々と教えてくれることもあるとは思いますが、それは、ある種ボランティア的な発想で、自分が伸びていった後に教えてくれた人に何かしらの点で貢献することがなければ、自然と関係がなくなってくると思います。人生には、時間に限りがありますので、自分の目的や目標を達成するための時間を割いてまでは、なかなか続きません。

 

20代には華々しく活躍していても、その後ぱっとせずに終わってしまう人もいますが、このような積み上げを自分で行っていなかったために、30代になって実力不足が露呈してしまい、結果が残せなくなるということだと思います。

 

信頼を獲得するために専門用語を使わない説明をする

 

ここまでの話で、専門用語を使わないで説明する重要性をお分かり頂いたと思いますが、更に、一歩進めて信頼獲得にも重要な事である点を説明したいと思います。

 

専門用語が分からない立場の人からすると、専門用語を多用する説明をされると、何かごまかされているのではないかという印象を持つことがあると思います。専門用語が分からないのをいいことに、専門用語を多用することで、問題となるようなことを隠しているのではないかという懸念を持つことがあると思います。

 

そこで、専門用語を使わずに誰でも分かる丁寧な説明を心がけると、人間性を信頼して頂くことにつながると思います。そのような話し方をする人は、マイナスポイントを隠さずに、メリットとデメリットをきちんと説明することになると思いますので、人間性を信頼してもらえます。結果として、長く仕事をしていける関係になっていくことが出来ます。

 

この信頼は何よりも重要なものなので、それを獲得できるように、分かりやすい言葉で丁寧な説明する習慣を身につけるとよいと思います。