大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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文系のAI人材が担当するようになる仕事内容のイメージ

今回は、「文系AI人材になる」(野口竜司)を読みながら思ったことを書いていきます。文系人材にとっても、AIとの関りは、今後非常に重要なテーマになっていくので、就活や転職活動にも大きく関わってくるようになってくると思います。

 

見出し: 現代ではAI自体の開発も大分簡単になっている

 

以前は、AI自体を作り出す開発の方法は、プログラミング言語を駆使して、プログラム開発を行っていました。今現在でもそのような方法も、当然ながら使えるのですが、画面でボタンを押す、あるいは、若干のキーボード操作を行うなどの方法で、AIを作り出していく方法などもあります。また、AI自体の開発は行わずに、既存のAIを利用する方法もあります。

 

AIに関しては、普及期に入り始めているので、AIの開発方法も簡易化されてきているので、ある程度の慣れさえあれば、出来るような状況になりつつあるようです。

 

AIの開発自体は、理系分野の人材の領域ではありますが、画面操作だけでAIの開発を行う部分は、文系人材の中で、IT適性が高い人であれば、十分に行えるようになってきます。

 

AIをプログラム言語で開発する場合は、技術的ハードルが大分高くなりますが、その分必要な機能を自分で組み込むことが可能となります。よりAIを活用する業務に特化したAIの開発が可能になるということであると思いますので、その領域の人材も不要になることは、現時点では考えづらいです。

 

現在のAIは、ある領域に特化した限定的な利用を前提とするAIですので、人の力も必要になってきますが、いわゆるドラえもんのような人型ロボットが登場すると、そのロボットには、人間の脳と同じような汎用利用できるAIが搭載されることになります。

 

人型ロボットが登場すると、人間の仕事が一気になくなってしまうので、その時には、巷で言われるような「人が働かなくてすむ社会」が実現されるのかもしれません。もし、そうなったら、職業選択とかそういう話はなくなってしまいますので、このブログも不要となってしまいますね。(笑)

 

見出し:文系人材がどのような形でAIの利用・活用を行うのか?

 

「文系AI人材になる」の中には、AIを仕事で活用する場面では、「AIを使って業務上の課題を解決するための企画業務」がまず発生するとのことです。現在の世の中では、この部分は、AIではなく、情報システムを使って業務上の課題を解決することは、ごく普通に行われています。この部分に、AIも入ってくるということです。

 

現在の研究の世界では、例えば、企業などの組織で使われる情報ネットワークの運用管理業務に関して、AIを使って自動化する方向へ進んできています。国の方もその支援をしておりまして、例えば、総務省の「革新的AIネットワーク統合基盤技術の研究開発事業」で採択されたKDDI・日立・NEC・国立研究開発法人情報通信研究機構による共同プロジェクトでは、AIを活用したネットワーク運用自動化技術の研究開発が進められています。

 

何かしらの技術革新があって、それが普及期に入ってくると、国の支援策として補助金がついてくる形になりますので、AIに関しても普及期に入ってきているという認識で良さそうです。

 

AIを活用した企画が決まると、その後は、AIの開発・選定の仕事が発生します。解決する課題よって、必要なAIの機能が決まってきますので、既存のAIを使用することで実現するなら、そのAIを活用すればよいです。

 

また、既存のAIでは機能不足という場合には、前述の2つの方法のどちらかの方法でAIを開発する必要がります。開発する場合は、開発プロジェクト全体を指揮・監督するプロジェクトマネージャが必要になってきます。

 

このフェースでは、既存のAIに関する知識とAIの開発の知識を備えた人材が必要になってきます。

 

あとは、AIの準備が整ったら、それを実際の業務に組み込んでいくための導入作業を行っていく仕事と、導入後の運用保守・サポート業務を行う仕事が発生します。

 

「AIを使用する企画の立案→AIの準備→AIの導入・運用保守・サポート」という流れの業務を担当できる人材が必要になってくるということです。

 

この部分は、現在の情報システム開発のフェースでは、ユーザ系企業(=一般の事業会社)の情報システム関連の部署の社員が担当している場合が多いですが、そこの部門でもAIの利用・活用のスキルが必須になってきます。この部分も、文系人材が十分に活躍できる領域の仕事になってきます。

 

あとは、導入される現場の側でも、AIの基礎知識があり、AIの利用スキルがある人が必要になってきます。日々の業務の中でAIを使って業務を回していく立場の人たちです。この部分は、文系人材の活躍フィールドなので、この領域の人たちに対するAI活用スキル教育を行う必要が出てくるので、筆者は、今後、この部分の教育を、今の所属先の教育の中で行っていきたいと考えています。