大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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チャレンジする時の逆風を避ける方法

新しいチャレンジをする時に他の人に言う必要はあるか?

 

これは、非常に難しいテーマです。新しい取り組みを他の人の前で宣言し、実行していく時には、必ず反対意見が出てきます。その理由としては、様々なものがあり、必ずしも邪魔をしようとする場合だけではなく、心配をしてくれたり、もっと良い方法があるということを教えてくれていたりする場合もあります。

 

たた、意外に伝え方が上手くない人も沢山いますので、言われた方からすると、その意図が良くわかないこともあり、ストレスになってしまうこともあります。その為、あえて言わない方が良い場合もあります。

 

その為、「人に宣言する・しない」を判断する基準を考える必要があります。

 

人によって基準が色々あるとは思いますが、ご提案したいのは、「自分以外の人に影響が出ないことについては、誰にも言わずにすぐに実行する」です。

 

非常に簡単なことに聞こえるかもしれませんが、自分の軸が定まっていないと、なかなか、これが出来ないです。

 

「そうはいっても、必ず成功する保証はないし・・・。」とか、「上手く行かなくて無駄になったらどうしよう・・・。」という考えが頭の中に浮かんでくるかもしれませんが、あまり深く考えずに、少しだけ進めてみましょう!

 

そうすると、色々な情報が集まってきて、少し進んだことで見える風景が大分違ってきます。場合によっては、出来そうな気がしてきます。

 

自分の範囲で完結する場合は、これでOKです!(笑) 水面下で進めて、調査を進めたり、実績を作っておくのです。

 

他の人に影響する場合や他の人の協力が必要な場合は宣言する必要がある

 

しかしながら、他の人に影響する場合や他の人の協力が必要な場合は、そうはいきません。

 

例えば、先程の話のように自分で進めていって、他の人の協力が必要になった段階で、自分の考えていることやどこまで進んでいるかを、初めて話していく必要が出てきます。

 

そうすると、その段階では自分の考えかたがある程度はっきりしてきており、例えば、物を作るという話ならば、ある程度の試作品が形になっているでしょう。自分だけで進めてきた結果としての実績があるので、それを見せて話を進めていくことで、説得力がかなり変わってきます。

 

そのような状況の場合は、それを聞いた人も、「自分が本気である」ということを直感的に理解してくれて、それを進める方向で意見をくれたり、協力したりしてくれる可能性も出てきます。

 

社会に出てキャリアを積んでいくと、「否定的な反応をしないようにする」と強く意識していない限り、他の人の意見や考えに否定的な反応をしがちですが、ある程度形になっているもの、つまり、実績が出来ていることについては、違う反応になってくることもあります。

 

学生の立場であれば、お金を貰って仕事をしている訳ではないので、出来る所まで自分だけで進めてみればよいと思います。それが、非常に良い経験となり、勉強にもなります。

 

社会人の立場であれば、お金を貰って仕事をしているので、上司の許可が得られていない場合は、勤務中にはできないので、個人の自主的な活動として、帰宅後にでもやってしまえばよいのです。

 

自分が望んで、自主的に進めることは、非常に楽しいので、あまり気にならないです。資格の勉強も良いですが、仕事に直結した取り組みだと熱が入り、必要となる知識や技術の習得スピードが非常に早くなります。

 

技術職ではない文系職でも、例えば、企画の立案などは、自分だけで出来る所が多いと思いますので、日の目を見るかどうかに関わらずに、沢山の企画を立案すればよいでしょう。何事もそうですが、沢山の量を追求する過程で、質的な向上も図られることが多いので、年齢が若いうちは、変に質だけに拘らずに進めていった方がよいと思います。

 

他の人に宣言する時にも一工夫が必要です

 

これは高等テクニックですが、今行っている仕事の中で、自分が将来やってみたい仕事の一部を組み込んでおく方法を使えば、必要な知識や技術を今の仕事の中で習得できます。

 

例えば、情報システムの開発をする場合に、影響度の少ない小規模なシステム開発で、これまで使っていたプログラミング言語やデータベースではなく違う種類のものを使用します。

 

そして、いくつかのシステム開発で、その他に必要な技術的要素を習得していき、それらの技術を組み合わせで、将来の別の大規模なシステム開発の仕事で大々的に使うという方法です。

 

情報技術の世界では技術的進展が早いので、同じ技術ばかり使用していては、気づいていた時には陳腐化していて、情報システムの提案力を失うことがあります。その為、少しずつ新しい技術を取り込む形で技術革新の波についていき、競争力を保つやり方をすることがあります。

 

もちろん、すべてこのように上手く行くことばかりではありませんが、例えば、30~40%程度の知識や技術が習得できれば、その先は、かなりのスピードで習得できるようになりますので、自信を持って、他の人の前で宣言できるようになってきます。

 

また、既存のいくつかの仕事の中で、既に実現可能であるということが分かっている要素を組み合わせて、実現性の高い新しい仕事を提案するということであれば、大分受け入れられやすくなってきます。

 

組織の中では、前例主義が顔を出すことがありますが、既に過去の仕事の中で実現できる、あるいは、実現できる可能性が高い要素を組み合わるということであれば、提案する仕事の実現可能性が高いというイメージを持ってもらえるので、受け入れられる可能性が高くなります。

 

実現性が定かではないことを、何の前触れもなく提案していくだけでは、なかなか受け入れられません。実績がないことは、つまり、前例がないことは、受け入れられないことが非常に多いです。

 

従いまして、複数の仕事の中で、必要な実績の一部分を積み上げておいて、それらを集めて実現できることを、分かりやすく説明していくことができれば、実現の可能性は高いでしょう。

 

提案する本人も、自信を持って提案できるようにもなります。