良いエントリーシートの特徴
書類選考を突破できる良いエントリーシートの特徴は、基本的な所では、次のようなものをあげることができます。
(1)学生として身の丈に合った内容である
(2)趣旨がはっきり分かるように絞り込んである。
(3)趣旨を補強するために例やエピソードが豊富に盛り込んである。
(4)結論・趣旨を最初の方に書き、詳細説明は後に書いてある。
(5)読み手を引き込む内容・文章の書き方をしている。
(1)については、特に志望動機を書く場合に注意してください。新入社員となる学生の立場で書くものなので、世の中の問題、例えば、「環境問題を解決したいので貴社を希望する」、などという大きな視点での書き方は、避けた方が良いです。あまり大きな視点の話になると、営利を追求する「企業」の仕事ではないので、例えば、「それは、公務員の仕事である。」と判断されてしまう可能性があります。
もちろん、そういった社会貢献的な気持ちは、人としては非常に素晴らしいものですので、仕事を通して、その実現に貢献することも大切なことです。
しかしながら、まだ、正社員としての仕事を経験していない立場としては、もう少し、身の丈にあった内容の方が、受け入れられやすいでしょう。
(2)や(3) については、文章の書き方のお話です。読み手に取って、見やすく、かつ、興味を持って貰える文章を書きて下さいということです。
(4)についても、書き方のお話ですが、社会人になると、話す場合でも、文章を書く場合でも、この点を徹底するように指導されます。そのような指導を受けて、それが当たり前になっている人にとっては、それ以外の書き方をすると違和感を持つ可能性があります。そういったことも考えられますので、相手に合わせたコミュニケーション方法として、この点も注意いた方が良いです。
(5)については、他の人と違った経験があれば、興味を持って貰いやすいので、出来るだけ書いた方が良いと思います。例えば、10年間バスケットボールをしており、大きな大会に出場した経験があれば、その経験を書くと興味は持ってもらいやすいです。
但し、一点注意すべき点は、企業の担当者の方は、実績そのものではなく、その実績を残す過程で、何を考えどの様に試行錯誤してその実績を残したのかという点に注目し、評価するのです。したがいまして、実績そのものは簡潔に記述して、その過程の部分の記述を中心に記述して、企業側に評価することが出来る材料を提示する必要があります。
ただ、そのような実績がない場合もあると思うので、その場合は、(2)~(4)の書き方の部分で他の応募者と差をつけることが出来るように、完成度の高い文章を書いてください。
文章を分かりやすくきちんと書けることは、社会に出て仕事をする場面でも非常に重要なことです。
私が指導する学生は、そういった実績がなくても、その点を重視した書き方を突き詰めることで、一流企業の書類選考を突破する人が沢山いますので、この点の裏付けも取れています。
面接に進んだ時に突っ込まれても答えられる内容とする。
一点気をつけておきたいのでは、エントリーシートに書いたことは、掘り下げて突っ込まれる可能性があるという点です。
したがいまして、経験していない内容をあたかも経験したように書くのは、止めた方が良いです。
ただ、就活のような場では、他の応募者も強いアピールをかなりしますので、控えめになってしまうと完全に埋もれてしまいます。頑張れば出来ると思うことは、「出来ます。」といって、アピールして大丈夫だと思います。
一般的に良く言われる数値としては、20パーセント程度の誇張なら許される範囲だと思います。その程度ならば、頑張れば達成できますので、逆に意欲があると認めて貰える可能性があります。
例えば、「基本情報技術者の資格を現在勉強していますので、入社前には取ります。」といったようなことです。
あとは、掘り下げて聞いて欲しいことは、少し、手を抜いて書く方法もあります。但し、これは、書類選考が通らなったら意味がなくなってしまうので、あまり、お勧めはしません。
しかしながら、書くことが沢山ある人で、書類選考の通過に自信がある人の場合は、一部分だけあえて控えめに書いて、その点を質問して貰えるように誘導して、質問の回答を万全にしておくという方法も、戦略としては、間違っていないと思います。書類選考の次の面接への布石を打っておくことで、面接を有利に進めることも出来ると思います。
エントリーシートの書き方の詳細は、以下の書籍で説明していますので、もし、よろしければ、お読みください。