大学教員が書いた就活・転職活動のお守り

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人生と仕事の目標はあった方がいいのか?

人生の目標と仕事の目標の違い

 

「人生の目標」と「仕事の目標」の関係は、「人生の目標」を達成するための一部として、「仕事の目標」があるということかもしれません。

 

例えば、私の場合、「人生の目標」は、「他の人の適性や才能を発掘し、人生のベクトルを良い方向に向けることで、世の中に貢献していくこと」ですが、それを実現していく場として「仕事」があり、その仕事の中で、長期的な目標と短期的な目標を設定して、それをクリアしていくことで、最終的な人生の目標に近づいていくという説明がピッタリのような気がします。

 

また、それ以上に根本的な話として、「人生の目標」と「仕事の目標」がないといけないのか? という話もあると思います。

 

私の現時点での認識としては、「どちらでも良い」というものになります。人生の早い時期から人生の目標があって、その目標が変わらずに、同じ目標であり続ける人は、ほとんどいないように思います。

 

非常に分かりやすい例として、「幼い頃にお医者さんに命を救われて、その経験から自分も医者になり、命を救う立場であり続ける」といような場合が考えられますが、それを実現し、挫折せずにその立場であり続ける確率は、非常に小さいものだと思います。

 

そのような分かりやすい人生を送る人は稀なので、そうでなくても全く問題ないと思います。

 

そのように考えてみると、多くの人は、まず、仕事の中で目標を設定し、それを達成する過程で試行錯誤を繰り返して、自分の人としての在り方なども考えていき、その過程で、「人生の目標」を見つけていけばよいのではないでしょうか。

 

仕事における目標設定の考え方

 

社会人になりたての頃は、「仕事の目標」と言われても、あまり大きな目標は持てないかもしれません。そのような場合は、まず、「上司から言われたことをきちんと遂行する」ことが目標であっても十分だと思います。

 

あまり大きな目標を掲げても、達成できないことになるので、マイナスのイメージを植え付けることになってしまうことになりかねないので、その程度の目標で、はじめの1~2年くらいは、良いと思います。

 

その後は、少し広げて、「上司からの指示された仕事について、自分の頭で考えて、仕事の意味や進め方などの結論を持った状態で取り組む」ことを目標にし、上司の言うことを鵜呑みにしないようにすることを心がけると良いでしょう。

 

このような考え方で仕事をしていって初めて、仕事の基礎能力がついてきます。上司の言うことを鵜呑みにする方が楽ですが、それだと、いつまでたっても自分の判断で仕事ができるようになりません。

 

上司は、手取り足取りしないと仕事ができない部下には、仕事をしてもらいたいとは思いません。自分で考えて動けるように早くなってほしいと考えています。その理由は、そうしないと部署全体の業績があがらないからです。

 

仕事の能力がついてくると段々と余裕が出てきますので、色々なことを考えるようになってきます。そうすると、嫌でも「人生の目標の断片らしきもの」が少しずつ見えてくるようになってきます。

 

人生の目標の見出し方

 

仕事の中で色々考えていると、例えば、「中小企業の取引先に、主要な仕事以外の事務サービスの代行サービスを提供したらよいのでは?」とか、「子供を保育園に迎えにくる働くお母さん向けに、一杯のコーヒーのサービスをして、少し、ほっとしてもらいたいな。」など、小さなことですが、自分の思いが出てくることがあると思います。

 

そのような思いの根底を探っていくと、「人生の目標」の断片が見えてくることもあります。先ほどの中小企業向けサービスの例では、その根底に、「弱い立場の人達に対する支援の気持ち」が見てとれますし、働くお母さん向けのコーヒーサービスの例では、「ほっとする時間がない人に対する気遣いの気持ち」が見て取れたりすると思います。

 

仕事をしていると、様々な場面で、自分の思いが出てくるので、その都度、その根底にある自分の考え方や気持ちを探っていくことで、自分が天から与えられた転職としての仕事の輪郭が少しずつはっきりとしてきます。

 

そのようなことを繰り返していると、自分の天職がはっきり見えてきますので、その結果として、「人生の目標」が定まってきます。

 

「人生の目標」は、人から与えられるような種類のものではないので、そう簡単には、見つからないと思います。様々な経験を経て、自然とそこに到達するものだと思いますので、今、「人生の目標」がないからといって、焦らずに、勉強や仕事などに邁進して頂ければよいと思います!(笑)